平成28年度 産業廃棄物処理業者向けセミナー
平成28年11月28日(月)、損保会館にて、第2回 産業廃棄物処理業者向けセミナー「産業廃棄物処理業界の発展と今後の展望~2020年とその先を見据えて~」を開催しました。
多くの皆様にご参加いただきありがとうございました。
本セミナーは、産業廃棄物処理業に携わる方々を対象としたセミナーです。
廃棄物処理・3R研究の第一人者である公立鳥取環境大学客員教授の田中勝先生、全国産業廃棄物連合会の森谷賢専務理事による基調講演のほか、登壇者の皆様に事例発表・パネルディスカッションを行っていただきました。
2020年とその先を見据えた持続可能な循環型社会の構築に向け、産業廃棄物処理業界が今後目指していくべき姿や、それに向けた新たな視点の事業構築のためのヒントとなる内容で開催しました。
開催概要
■タイトル:第2回 産業廃棄物処理業者向けセミナー
「産業廃棄物処理業界の発展と今後の展望~2020年とその先を見据えて~」
■日 時 :平成28年11月28日(月)13時30分~16時30分
■場 所 :損保会館 大会議室
■主 催 :東京都環境局、公益財団法人東京都環境公社
■プログラム :
<第1部:基調講演・事例発表>
基調講演① 「産業廃棄物業界を取り巻く環境と今後の方向」
講師:公益社団法人全国産業廃棄物連合会 専務理事 森谷 賢 氏
基調講演 ② 「産業廃棄物処理業界の発展と今後の展望~2020年とその先を見据えて~」
講師:公立鳥取環境大学 客員教授 公益財団法人廃棄物・3R研究財団 理事長 田中 勝 氏
事例発表
1.「廃棄物処理における高俊興業の『こだわり』」
高俊興業株式会社 代表取締役社長 高橋 潤 氏
2.「ユニーの環境社会貢献活動とパートナー事業者」
ユニー株式会社 執行役員 CSR部 部長 百瀬 則子 氏
3.「鹿島の廃棄物管理」
鹿島建設株式会社 安全環境部 担当部長 米谷 秀子 氏
4.「『持続可能な資源利用』に向けた東京都の施策」
東京都環境局 資源循環推進部 資源循環推進専門課長 古澤 康夫 氏
<第2部:パネルディスカッション「排出事業者に選ばれる処理業者とは」>
テーマ1:情報公開と発信力
テーマ2:産業廃棄物業界の人材育成
モデレーター:公立鳥取環境大学 客員教授
公益財団法人廃棄物・3R研究財団 理事長 田中 勝 氏
パネリスト:上記基調講演①・事例発表者5名
講演者・登壇者のプロフィールはこちら>>
発表の様子
第1部
基調講演①
「産業廃棄物業界を取り巻く環境と今後の方向」
講師:公益社団法人全国産業廃棄物連合会 専務理事 森谷 賢 氏
基調講演②
「産業廃棄物処理業界の発展と今後の展望」
講師:公立鳥取環境大学 客員教授 公益財団法人廃棄物・3R研究財団 理事長 田中 勝 氏
事例発表:「廃棄物処理における高俊興業の『こだわり』」
パネリスト:高俊興業株式会社 代表取締役社長 高橋 潤 氏
1973年 生まれ。1996年 東洋大学経営学部商学科卒業後、建設会社の株式会社フジタに入社。 2000年 高俊興業株式会社入社、2015年8月に代表取締役社長就任。 (一社)廃棄物処理施設技術管理協会 理事 (公社)全国産業廃棄物連合会 人材育成方策調査検討会 委員 (一社)東京都産業廃棄物協会 建設廃棄物委員会・中間処理委員会・法制度検討委員会 委員 |
事例発表:「ユニーの環境社会貢献活動とパートナー事業者」
ユニー株式会社 執行役員 CSR部 部長 百瀬 則子 氏
1980年4月 ユニー株式会社入社。中京本部東浦店副店長を経て、2003年より環境部長に就任。 2014年からは同社の執行役員を務める。日本チェーンストア協会環境委員、愛知環境学習推進協議会委員、 各省食品リサイクル関連専門委員会委員、環境省COOL CHOICE推進チームメンバー |
事例発表:「鹿島の廃棄物管理」
鹿島建設株式会社 安全環境部 担当部長 米谷 秀子 氏
東京工業大学工学部経営工学専攻修了後、日本銀行勤務。環境管理の仕事をするため1991年鹿島建設入社。 環境マネジメントシステムの構築、建設副産物対策、アスベスト対策、汚染土壌調査・対策等を担当。 2003年より本社にて、各支店の指導にあたるとともに、中央環境審議会、社会資本整備審議会、東京都廃棄物審議会等の副産物関連委員を務める。(一社)日本建設業連合会環境委員会建築副産物部会長。 |
事例発表:「『持続可能な資源利用』に向けた東京都の施策」
東京都環境局 資源循環推進部 資源循環推進専門課長 古澤 康夫 氏
1958年東京生まれ。1982年から都庁に勤務。以来、清掃局、環境保全局、環境局において廃棄物行政・環境行政に従事し、廃棄物処理計画、廃棄物分野における国際協力、産業廃棄物政策等を担当。 2015年4月から資源循環推進専門課長として「持続可能な資源利用」に向けた政策に取り組んでいる。 廃棄物資源循環学会理事。 |
第2部 パネルディスカッション
「排出事業者に選ばれる処理業者とは」
テーマ1:情報公開と発信力
テーマ2:産業廃棄物業界の人材育成
第二部として、基調講演をしていただいた田中勝氏をモデレーターとし、産業廃棄物処理に関わる様々な立場の方をパネリストにむかえ、上記2つのテーマについて、事例発表の内容をさらに掘り下げたパネルディスカッションを行いました。
また、当日のセミナー参加者から質問を受け付け、パネリストが回答を行いました。
アンケート集計結果
セミナーでは、毎回参加者の皆様にアンケートにご協力いただいています。
セミナー全体として「大変参考になった」「参考になった」が合わせて91%で、参加者の方々には大変好評をいただきました。
セミナー全体
参加者の声 セミナーに参加した感想や産業廃棄物処理業界の現状及び将来における課題について、参加者の方々からいただいた主なご意見をご紹介します。
(セミナーの感想)
・質の高い内容で、講師も素晴らしかった。
・パネラーを含め、なかなか面白かった。
・パートナーの意味が理解できたことで、今後、排出事業者対応が容易になると感じた。
(産業廃棄物処理業界全般の課題)
・業界自体の存在感の向上。これなしに発展はない。業界の優等生を増やすことに加え、挑戦者も増やす土壌が必要だ。
・業界を挙げてのコンプライアンス遵守制度の構築。
(人材確保及び育成)
・業界全体で従業員の高齢化が進んでおり、若年層の人材確保が必要課題と感じる。このままでは次世代への引継ぎが難しい。
・労働力の確保。中小企業は人のやりくり、採用等、常に心配。事業の一般的イメージの問題か。
(循環型社会の構築)
・中小企業などの排出事業者の廃棄物の適正処理の理解。
・将来に向け発展するためのコストについて、費用をどこが負担するのか。事業者、消費者の納得を得られるのかを検討して欲しい。