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研究所テーマ

土壌汚染に関する調査研究

有害化学物質の分析法・環境実態に関する研究 >>

1 簡易迅速分析法について

環境確保条例や土壌汚染対策法の施行以降、都内では鉛などの重金属類やベンゼン、トリクロロエチレンなどの有機溶剤に含まれる揮発性有機化合物による土壌汚染が顕在化しています。

しかし、有害物質の特定、汚染範囲の確定、浄化効果の確認を行う際に、公定法(土壌汚染対策法施行規則の規定に基づく測定方法)では多くの時間と費用を要しています。特に中小事業者が多い東京都においては、多額の調査費用が対策推進の障害の一つになっています。このような背景から、分析にかかる費用を低コスト化し、短い時間で速やかに対策を進めるために、現場でのスクリーニング等に活用できる簡易で迅速な測定法が求められています。

2 これまでの取り組み内容

東京都環境局では、これまで平成17年から19年度にかけて計3回、環境確保条例の土壌汚染調査に活用できる簡易迅速分析技術の公募を実施しております。当所では東京都からの技術支援委託により、技術評価を担当し、汚染土壌を用いた実証試験などによって申請技術の感度、精度、操作性、安全性などの評価(案)の作成を行い、東京都に提出しました。

平成17度は重金属類、平成18年度は揮発性有機汚染物質(VOC)、平成19年度は重金属類および揮発性有機汚染物質(VOC)の分析法の技術評価を行い、東京都は簡易迅速分析法としてこれらの技術を選定しました(表1、表2-注1)、注2)。選定された技術の適用範囲等は「土壌汚染調査における簡易分析法採用マニュアル」に掲載されています。これらの分析法が広く活用され、土壌修復が速やかに進展することが期待されます。

平成20年度は、選定した簡易迅速分析法に関し、普及・活用を進める上での課題を明らかにし、利用しやすくするための最適化の検討を行いました。具体的には、各簡易法の抽出プロセスを整理した結果、一部は共有技術として相互利用が可能であるとの知見を得ました。

表1  これまでに選定された項目別の簡易迅速分析法(重金属類)
溶出量試験 Cd Cr6+ Hg Se Pb As F B CN
蛍光X線法 1 0 0 1 1 1 0 0 0
ボルタンメトリー法 1 0 0 1 0 2 0 0 0
吸光光度法 0 1 1 0 0 0 1 1 0
合計 2 1 1 2 1 3 1 1 0

 

溶出量試験 Cd Cr6+ Hg Se Pb As F B CN
蛍光X線法 6 0 1 0 5 0 0 0 0
ボルタンメトリー法 6 1 3 4 5 3 0 0 0
吸光光度法 2 2 0 1 2 0 1 2 1
合計 14 3 4 5 12 3 1 2 1

蛍光X線法、ブルタンメトリー法、吸光光度法ほか

表2  これまでに選定された項目別の簡易迅速分析法(VOC)
項目 H18年度 H19年度
四塩化炭素 1 0
1,2-ジクロロエタン 1 1
1,1-ジクロロエチレン 4 2
シス-ジクロロエチレン 4 3
シス-1,3ジクロロプロペン 0 1
ジクロロメタン 2 3
テトラクロロエチレン 3 2
1,1,1-トリクロロエタン 3 1
1,1,2-トリクロロエタン 2 1
トリクロロエチレン 3 2
ベンゼン 1 2
GCMS、PID,DELCD-GC

3 現在の取り組み内容

本年度は、分析技術の開発・改良を期待して重金属類、VOCの分析法を再度公募・評価しました。申請のあった技術を表3に示しました。

表3  21年度申請された項目別の簡易迅速分析法(重金属)
溶出量試験 Cd Cr6+ Hg Se Pb As F B CN
蛍光X線法 6 0 1 0 5 0 0 0 0
ボルタンメトリー法 6 1 3 4 5 3 0 0 0
吸光光度法 2 2 0 1 2 0 1 2 1
合計 14 3 4 5 12 3 1 2 1

 

溶出量試験 Cd Cr6+ Hg Se Pb As F B CN
蛍光X線法 6 0 1 0 5 0 0 0 0
ボルタンメトリー法 6 1 3 4 5 3 0 0 0
吸光光度法 2 2 0 1 2 0 1 2 1
合計 14 3 4 5 12 3 1 2 1

なお、VOCは1機関のみGC-PIDの応募がありました。申請項目は、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ベンゼンの全5項目でした。

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