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研究成果

平成21年度第1回外部研究評価委員会 継続研究の中間評価結果

研究テーマ
土壌等におけるダイオキシン類の発生源解析に関する研究
研究期間 20年度~22年度
研究目的  近年、都内の土壌や底質等からダイオキシン類による過去の汚染が多く発覚している状況を踏まえ、汚染のメカニズムや汚染原因者の解明を進めることにより、これら負の遺産に対する適切な処理に役立てる。また、高濃度汚染試料中に含まれる分析を妨害する物質や夾雑物など共存物質自体が汚染原因を特定するための新たな指標・情報となる可能性もあることから、これらの活用についても検討する。
研究内容 (1)高濃度汚染事例の汚染機構解明
・工場跡地等の高濃度汚染個所におけるダイオキシン生成機構の検証
・地歴や共存物質等を含めた包括的なデータによる原因の解明
・適切な処理対策の提言に向けての情報収集
(2)発生源解析に関する研究
・各発生源から周辺環境へのPCB及びダイオキシン全異性体の挙動調査
・正確な解明調査のための指標異性体の選定・絞り込み及びCMB法の改善
(3)分析法の検討、精度管理及び情報収集
・共存物質の分析法、前処理や機器分析の改善
・当所及び委託における分析の精度管理の実施
中間評価 A3名、B2名
評価コメント及び対応 ・発生源として可能性のある個所として想定しているところを意識して研究を進めることも検討に値すると考える。
・ダイオキシン類は、大気中や水中の濃度は大幅に低下してきたが、土壌中では必ずしも明確には低下しておらず、現在も重要な課題となっている。また最近では、以前のPCDD、PCDF、Co-PCB以外の類似物質の共存も知られるようになり、データの充実が求められている。
・10年スパンの長期間にわたるデータの蓄積があるなど、他機関に先駆けた研究成果が得られるだけの基盤ができていることから、期待度の高い研究テーマといえる。
・食塩電解工程からのダイオキシン類ほか各種有機塩素化合物の生成と周辺汚染に関する先駆的な仕事として、重要な知見を得ていると評価される。他にも電解工場は多く、今後の展開が期待される。
・高濃度汚染土壌の適切な処理に向けた研究として評価することができる。
・順調に研究が進んでいるが、高濃度汚染地点での調査を多く行うことが必要ではないか。
・ダイオキシン類の類似物質については、標準物質がないために定量が困難という説明があったが、個々の異性体別の濃度でなくても有効なデータとなり得ると思われるので、いろいろ工夫を試みられ、データの蓄積に努められたい。
・国際的にも評価される内容と思われる。丁寧な仕事の推進と成果の発信を期待する。
・昨年度の結果として、未知物質由来の有機塩素の割合が異常に大きいデータが示されているが、この未知物質を特定することはできないものか。これが解明されることによる成果は重要と思われる。
⇒発生源については、他の地域の環境研究機関との交流等を通して積極的に情報を収集し、研究に組み入れていきたいと考えています。
⇒特定分子量におけるクロマトデータの蓄積や土壌以外の媒体について測定する等、これまでの研究で行った内容とは異なる視点からデータの蓄積を行います。こうしたデータを今までの研究成果に結び付けることで、発生源解析手法の改善に努めていきたいと考えています。
⇒今年度は、環境化学討論会や全環研の環境保全・公害防止研究発表会で発表を行うとともに、北京で行われたダイオキシン国際学会等を通して研究内容・成果の発信を実施しました。
⇒有機塩素化合物となりうるものは、極めて多岐にわたるため、現実的には特定を行うことは困難と考えられます。ただし、各汚染個所に特有の物質がある場合には、その含有塩素化合物を測定することで、全体における比率が有為的な差があるか、といった観点から調査を進めていきたいと考えています。
⇒高濃度汚染地の調査については、土地所有者の意向等から難しい場合も多いが、調査可能な場所については、積極的に進めていきたいと考えています。

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