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研究成果

平成22年度第1回外部研究評価委員会 終了研究の事後評価結果

研究テーマ
うるおいのある水辺環境の回復に関する研究
研究期間 20年度~21年度
研究目的  水環境中での大腸菌群の挙動及び大腸菌群の種構成、公定法測定における課題、大腸菌群数の環境基準不適合の原因を明らかにする。
研究内容 (1)河川実態調査
 多摩川等の大腸菌群数等の実態を調査する。
(2)大腸菌群数等の分析方法の検討
 各種の大腸菌関係測定方法を用いて分析し、それらとの比較によって公定法測定の課題を明らかにする。
(3)大腸菌群数の群集構造解析
 大腸菌群を構成する細菌類の系群の基礎的研究を行い、群集構造を解析することによって発生源の由来(人糞便、動物糞便、土壌細菌など)の推定を行う。この事項については、東京大学海洋研究所との共同研究により実施する。
事後評価 A3名、B2名
評価コメント及び対応 ・水辺環境の指標の中で、大腸菌群数は依然として高い水準にあり、水環境分野における重要な課題となっていることから、本研究テーマは緊急性、重要性をもったものといえる。
・一定の成果が得られているようなので、積極的に学会等で発表され、様々な専門家の方から意見を聞いてみてはどうか。
⇒研究結果は、水環境学会のシンポジウム、年会で発表します。これらの学会交流の場において様々な専門家から意見を聞きます。また、東京都の関連機関(健康安全研究センター、水道局水質センターなど)の細菌検査を行っている職員と情報交換を行います。
・実態把握、測定法の問題点の検討、環境基準不適合要因の明確化という3つの課題をたて、概ね目標が達成されていると評価できる。
・糞便性以外の要因によって測定値が高くなっていることを明らかにし、今後の測定法改良の必要性を指摘したことは、特に有用な研究成果といえる。
・20年度の成果は既に学会発表済みということであるが、21年度の成果についても、早急に学会発表するとともに、2年間の成果をまとめて論文として投稿することを推奨したい。
⇒水環境学会シンポジウム(9月)で江戸川の調査結果について発表を行います。また、水環境学会年会(来年3月)で多摩川等の調査結果を発表する予定です。
・従来の公定法による大腸菌群数の測定法では大腸菌数を過大に評価する結果、環境基準を超えたかのようにみえる結果を与えることを丁寧に示し、問題点並びに解決の方向性を示した点は評価される。
・採用された2種類の特定基質測定法の結果は、相対的には類似しているものの絶対値としては必ずしも良い一致は示していないように見える。糞便性大腸菌数を新たな基準として規制を行うためには、手法の定量性の確保が重要ではないだろうか。
⇒大腸菌群数の定量は対数レベルであり、化学分析による定量とは異なるのが細菌類測定の特徴です。また、菌種によっては特定酵素基質培地の種類が異なると増殖しないことがあります。このようなことから絶対値の一致が見られない場合があります。
現在、環境省において公共用水域における衛生指標の見直し作業が進められているところです。その中で、「糞便性大腸菌群数」や「大腸菌群数」ではなく「大腸菌数」が新たな指標として検討されています。この衛生指標の見直し後、排水規制における手法や定量性について検討されると考えられます。

・特定酵素法と公定法を比較検討し、大腸菌群数と大腸菌そのものを測定できる特定酵素法の有用性を明らかにし、大腸菌群数が意味する内容とその検討課題について取りまとめたことは評価することができる。
・現公定法、現環境基準のままでは、大腸菌群数の環境基準達成は困難であるとしているが、本研究結果に基づいてその改善策について提言されたい。
⇒現在の大腸菌群数測定と代替測定法を比較検討し、糞便汚染のリスクを判定する方法の課題と今後の方向性を明らかにします。なお、環境省においては測定方法の見直し検討作業が行われており、当研究所研究員が衛生指標ワーキング委員として参加しています。また、本調査研究の結果が資料として報告されています。

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