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研究成果

平成24年度第1回外部研究評価委員会 継続研究の中間評価結果

研究テーマ
土壌等におけるダイオキシン類の評価手法に関する研究
研究期間 23年度~25年度
研究目的
(1)自然環境下におけるダイオキシン類の組成変動を検証し、より精度の高い汚染原因評価手法を確立する。
(2)水試料を補完する媒体を検討し、より適切な水環境汚染状況評価手法を確立する。
研究内容
  • (1) 高濃度汚染土壌等の汚染評価手法に関する研究
    以下の室内実験等により、汚染土壌等の自然環境下における組成変動を検証し、より高精度な汚染源評価手法確立のための新たなデータを収集する。
  • ①太陽光及び紫外線照射、加温による組成変動の検証
    汚染土壌等に太陽光や紫外線を照射し、照射時間や紫外線量に伴う濃度、組成変動を調査する。調査対象とする汚染土壌等には銅、鉄等の重金属類を添加し、化学的要因による組成変動も併せて検討する。また、加温に伴う組成変動と大気中に揮発するダイオキシン類の濃度、組成等についても調査する。
  • ②水への接触による組成変動の検証
    汚染底質等を水と長期間攪拌接触させ、経時的なダイオキシン類の水への移行と組成変動について調査する。
    ・高濃度汚染試料等の分析、汚染源等に関する情報の収集
    ・より正確な汚染原因評価手法の確立に向けた検討
  • (2) 水域環境の汚染評価手法に関する研究
    台場をはじめとする東京湾の複数地点において、様々な気象環境条件下における貝類及び海水を採取して、それらのダイオキシン類等を分析し、水域環境の実態評価を行う上での、水試料補完媒体としての貝類の有用性を検証する。
  • (3) 分析法の検討及び情報の取りまとめ
中間評価 A2名、B3名
評価コメント及び対応
  • ダイオキシン類の問題は、社会的な注目度は必ずしも高くなくなってきているが、その環境中での動態は未解明な点が多く、本課題はその部分に取り組むもので、社会的有用性の高い課題といえる。
  • ダイオキシン類の一部の成分が、水から大気へ多量に移行しているというデータは、従来の常識を覆すとまではいかずとも、間違いなく新たな知見であり、有益な情報といえる。
  • ダイオキシン類の水への移行に関する他の研究例を再度調査した上で、早急に海外を含めた学術雑誌に投稿されることを期待する。
  • 手法についての再確認や他の研究例なども含めた検討を行い、得られた情報については、広く社会に認知されるよう、関連学会誌や専門誌へ発表したいと思います。
  • これまで継続してきたダイオキシン研究の蓄積の上にたって、さらに土壌環境、水環境の向上を目指して着実な研究を継続していると評価される。
  • 二枚貝を天然の濃縮材として利用するいわゆる生物モニタリングの検証を行うには、広い地理的な範囲で水と貝のデータの比較が望まれる。また、水についても年間を通じて複数回の採取、分析を行い、平均値を求めることが必要と思われ、こうした視点にも配慮した研究計画の立案、推進を望みたい。
  • 本研究で分析対象とした二枚貝(ムラサキイガイ)は、近年、その生息域を湾奥部に縮小しており、広域的な検討は困難な状況になってきました。この点を踏まえ、再検討を進めていきたいと思います。
  • 順調に研究成果が得られている。データの長期的な蓄積が望ましい。
  • ダイオキシン類については、長期間にわたり環境中に残存するため、継続的にその消長を把握していきたいと思います。
  • ダイオキシン類成分の水から底質、大気への移行に関する結果は興味深い結果である。一方、揮発性のPOPs物質は高緯度域に移動し易い(grasshopper effect)との報告もあるので、高緯度域の動物脂肪からの検出されているダイオキシン類の異性体分布が、当研究所で得られた大気中に揮発し易いダイオキシン類と一致しているか否かを検討すると良いのではないか。
  • 未だデータ不足ということもあると思うが、台場と木更津のダイオキシン類の異性体分布の違いの理由づけ(推測)をしてみていただきたい。
  • 台場と木更津のムラサキイガイ中のダイオキシン類異性体組成の相違については、海水も含めた分析を行い、その原因について検討したいと思います。

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