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研究成果

平成26年度第1回外部研究評価委員会 終了研究の事後評価結果

研究テーマ
土壌等におけるダイオキシン類の評価手法に関する研究
研究期間 23年度~25年度
研究目的
(1)実際の汚染土壌と汚染源のダイオキシン類組成比率の一部が異なる原因の一つとして、汚染発生から発覚までの時間経過の中で、紫外線や微生物分解等による組成変化が生じている可能性が考えられる。自然環境下における組成変動を検証し、より精度の高い汚染原因評価手法の確立を行う。
(2)水域環境におけるダイオキシン類の適正な評価方法を確立する。
(3)分析方法に関する各種検討を行い、より高精度で効率的な分析法の確立に向け、SOP等の改善を行う。
研究内容
  • (1)高濃度汚染土壌等の汚染原因評価手法に関する研究
  • (2)水域環境の汚染評価手法に関する研究
  • (3)分析法の検討及び情報の取りまとめ
事後評価 A2名、B3名
評価コメント及び対応
  • 土壌中に含まれるダイオキシン類が日光照射によって、どれだけ分解して濃度が変化するかを調べている。その結果、約6ヶ月で30~50%まで減少することを明らかにした。また冷暗所に保存した場合にも27ヶ月で0~25%程度減少することが明らかになった。
  • 東京湾の海底にて、平成12年及び平成23年に採取した底質柱状試料(約1m)を、比較した結果、何れも海底から25cm~30cmのところにダイオキシン類の濃度ピークが存在すること、ダイオキシン濃度は10年オーダーでは変化しないこと(分解が進まないこと)が明らかになった。
  • 本研究は、最新の分析技術、解析技術を駆使したupdateな調査研究に加えて、10年スパンの永続的な調査(10年周期の永続的調査)が要求される。今回の成果も貴研究所が10年に渡り、本分野の調査研究を熱心に蓄積してきた賜物といえる。
  • 10年後、20年後と長期の観測体制を構築、引き継いでいただきたい。
  • ダイオキシン類は、代表的な難分解性を持った化学物質です。したがって、環境中における様々な環境要因による濃度・組成の変化を明らかにするためには、10年単位の継続調査が不可欠と思われます。これまでに収集した汚染土壌や底質試料等は低温条件での保存を継続し、将来の再検討に備えます。
  • 過去の試料を保存しており、これとの比較で研究がなされたことは評価する。今後も継続的に試料を採取、保存していただきたい。
  • 実験結果が出たうえでのコメントになり申し訳ないが、ダイオキシン類の安定性に関する研究の実験計画をもう少しきちんと考えておけば良かったと思う。
  • 私は揮散を防ぐために完全な閉鎖系で実験が行われたと思っていた。
  • データの表し方だが、横軸は時間、縦軸は各ダイオキシンの濃度の方が分かりやすい。
  • ご指摘のとおり、ダイオキシン類の安定性に関する研究目的を確実に踏まえた上で、事前に適切な実験計画等を策定するように努めていきます。
  • 低質柱状試料により年代などを推定しており,他の研究に資するものである。
  • ダイオキシンの種類や量によらず分解率が40%前後で一定であるのが,不思議に思う。
  • ダイオキシンの光照射による分解など,結果をまとめて学会誌(解説や学術論文)に投稿して成果を広く周知させていただきたい。
  • 分解率が40%前後に留まったのは実験期間の短さに加え、照射のたびに行う試料の混合操作で土粒子のふるい分けが生じ、常に日の当たらない部分が存在したためではないかと推測しています。光照射等によるダイオキシン類の分解実験については、データの公表に努めます。
  • 種々の環境条件によるダイオキシン類の組成変動を、太陽光照射実験から検討考察している点は評価できる。
  • より正確な汚染原因評価手法の確立を期待したい。
  • 現在、新たなダイオキシン類の発生源は見られなくなったものの、過去の遺産としての汚染土壌の発見等が後を絶ちません。対策のためにも、これらの汚染源の特定は重要であり、今後も取り組みます。
  • ダイオキシン類の環境中動態を把握するための長期継続実験、河川の調査・分析とも、営々と継続される努力の先に明確な研究目的と意義が見据えられていると言える。自治体行政上で役立てられると同時に、学術的にも貴重な調査例を提供したものではないかと考える。成果発表も的確に行われている。
  • 海外も含めた文献との比較検討についても聴けたらよかった。
  • 今年度をもって、ダイオキシン類をテーマとした研究業務は終了し、支援業務のみに集中することになりますが、その中において、これまでに得られた研究成果をできる限り活用して参ります。同時に、海外における動向にも注視していきます。

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