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研究成果

平成26年度第1回外部研究評価委員会 終了研究の事後評価結果

研究テーマ
新たな緑の指標調査
研究期間 25年度
研究目的 現在、環境局が都内の緑量を把握するために5年ごとに「緑の指標調査」を実施しているが、緑の質に関する施策効果の検証ができない状況にある。そこで、「緑施策の新展開」等都が今後行っていく緑の質にも配慮した施策に活用するために、効果検証が可能な緑の評価指標に関する開発をめざす。
研究内容
  • (1)既存の緑指標に関する課題の検討
  • (2)既存の緑指標の課題解析と新たな緑指標の開発
  • (3)新たな緑指標による評価の試行
事後評価 A2名、B2名、C1名
評価コメント及び対応
  • 「緑」について「ものさし」を提供することは意義のあること。数値化、定量化しないことには、人々はどちらを選択すべきか、どちらに向かうべきかについて、判断することができない。そこで「ものさし」を提供する(指標を提供することが必要となる。)
  • 同じことは「環境にやさしい」という視点(キャッチコピー)でも同じことであり、大気系の「地球温暖化指数、オゾン層破壊能、光化学オゾン生成能」、水質系の「富栄養化、酸性化、淡水生態毒性、海水生態毒性」、そして土壌系の「急性毒性、慢性毒性」、etcの指標を設けて、それらの各項目には、相対的当量を導入した上で、標準化、相対化、重点化をおこない総合的(綜合的)指標としている。
  • しかしながら、このような科学的アプローチを取っていないことに問題がある。それは、影響分析の概要が明確でなく、研究分野と政治分野のすみわけも明確でない。
  • 「地球の自転に伴う太陽の天空位置の時間変化(移動)、及びそれに伴い生じる緑葉が作りだす日射影の時間変化(移動)という、観点について解析して評価すべき」という視点からの考察に及んでいないことに疑問を持った。
  • ご指摘のとおり、緑の指標は定量化が重要なため、今後、航空機レーザ等を補完する形で地上レーザを併用し、行政が活用しやすい形での緑の指標の提供をめざし研究を進めていきます。
  • 従来の「みどり率」に代わる新しい指標を作成しようという試みには敬意を表し、応援する。しかし、極めて難しいテーマであり、最後に異なる指標をどのように統合するかも大きな問題点と言える。
  • それぞれの機能とその指標との関係をまず十分に解析しておくことが必要である。
  • 大事なことは対象とする機能が極めて広いため、外部の専門家を集めた委員会などを持って、助言を仰ぎながら進めるべきと思う。
  • 現在もすでに外部の専門家の協力を得て研究を進めていますが、ご指摘のとおり、大変難しいテーマであるため、今後さらに多くの専門家の協力を得ながら研究を進め、都の緑行政に生かせるような研究としていきたいと思います。
  • 未確立分野への取り組みであり、今後、コスト面などの問題が解決できれば、ますますの発展が期待できる。またベースデータの蓄積としての価値もある。
  • 広域のリモートセンシングなど他の観測結果と対比させながら、研究を一層推進していただきたい。
  • 直ぐにではないにしても、今後、温暖化による植生変化の予測なども考慮に入れていく必要があると思う。(杞憂かも知れないが、21世紀半ば、あるいは世紀末を視野に入れていくと、温暖化の影響で東京を含めた太平洋岸が南限の植物などは消失していくかも知れない。またゼロメートル地帯も増加し高潮の影響が出たり、より激しい暴風雨で新たに植えた木々が簡単になぎ倒されてしまったりすることにより、せっかく整備した緑地帯などが長い目で見ると無駄になってしまうかも知れない。)
  • 地上レーザ計測の実施に加え、広域の航空機レーザ計測データを収集・解析しており、それらのデータの対比を行っています。今後、緑の質の評価方法をより精緻化することで、植生への温暖化の影響も精緻に評価可能となり、植生の将来変化への対応も進むと考えます。
  • ヒートアイランド対策をはじめ、都市の環境改善には緑の存在が大変重要であるにもかかわらず、従来、緑の指標を客観的に表現するための手法が確立されていなかった。本研究は、既存の緑指標に関する問題点を多面的に検討し、面的計測技術と点的詳細計測技術の組み合わせから、最適な緑の指標を確立しようとする点で大いに評価できる。
  • 緑は大気環境の浄化のみならず、火災の延焼拡大防止の効果も期待されるが、そうした多面的な応用面についてもさらに研究の促進を図るべきであろう。
  • 東京都内全域の統一した緑指標をデータベース化することが望ましい。そのためには地上レーザーを用いた詳細な3次元階層構造の事例的研究よりも、リモートセンシング技術を応用した広範囲の計測技術の開発に重点を置いた方がよいのではないか。
  • 今後、航空機レーザや地上レーザ等を併用し、行政が活用しやすい形での緑の指標の提供をめざし研究を進めていきたいと思います。また、緑指標の客観的な表現は大変重要であるため、今後、多面的な応用面についても検討しながら研究を進めてまいりたいと思います。
  • 地区ごとの環境を表す緑の指標が緑被率だけでは不十分なのは明らかで、種々の側面からそれぞれに指標が示されるとよい。高木と低木、樹種、密林と疎林、水田と畑、耕作放棄地などの程度を示す指数がうまく体系化されればと望まれる。
  • 緑の指標という課題に関する全国的動向などの背景がわからない。都独自のものを作り上げればよいのかといえば、そうでもないと思われる。
  • レーザーに象徴されるような機械による測定で一律かつ複雑なデータを収集し、料理するという方法論がまだよく理解できないし、なじめない。そこから得られる「気候」、「環境」、「生態系」、「災害対策」などの諸相が本当の自然や人間の感覚とマッチするのか、方法を選んでからあとでむりやり合わせるようなことにならないか危惧する。行政担当者や少数の研究者・技術者だけで検討が進むのでなく、緑の専門家や都民に広く公開しながら進めていただけると良いと思う。
  • 緑の指標作成に関する全国的な取り組みについては、今回文献調査を行っており、国やいくつかの自治体で生態系や防災に関する検討がすでに進められているようです。今後、これらの前例も参考に研究を進めていく予定です。

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