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研究成果

平成27年度第2回外部研究評価委員会 新規研究の事前評価結果

研究テーマ
東京都におけるヒートアイランド現象等の実態に関する研究
研究期間 2016(平成28)年度~2018(平成30)年度
研究目的
  • (1)都区部における住宅密集地域(木密地域)の暑熱環境の実態を把握し、木密地域の環境を改善する施策検討のための科学的知見を得る。
  • (2)空調設備を起源とする排熱(人工顕熱)の実態及びその潜熱化に伴う周辺環境等への効果や問題点を把握し、ヒートアイランドを緩和する施策検討のための科学的知見を得る。
研究内容
  • (1)密集住宅地基礎調査
    密集住宅地域(木密地域)において、梅雨明け後の7月下旬~9月上旬頃までの期間を対象に気温・湿度・風速・放射等を24時間連続で計測し、その結果及び平成25~27年度に航空機から取得した熱画像データを併用することで、体感温度の算出等を行い、暑熱環境の実態を把握する。
  • (2)ヒートアイランド対策に資する省エネ技術の研究
    夏期数日間の計測により、個別空調室外機に対してミストを散布した場合と無対策時における排熱(顕熱フラックス)の差を算出する。潜熱化による周辺環境への効果検証は数値シミュレーション等による。なお、ミスト散布以外の方式による潜熱化も検討対象とする。
  • (3)ヒートアイランドに関する情報収集等
    国内外の学会やシンポジウムへの参加及び文献収集を行う。
  • (4)気候変動影響に関する情報収集等
    国内外の学会やシンポジウムへの参加及び文献収集を行う。
事前評価 A2名、B3名
評価コメント及び対応
(同様の評価及び対応は、まとめて記載)
  • 年間一万五千人にも上る緊急搬送される熱中症患者を救う、大事なプロジェクト。
    死亡事故が、嘗ての公害問題、自動車事故に匹敵しそうな増加率にあり、熱中症対策は火急の課題。熱中症の要因、熱中症の発生メカニズムの解明を意図した取り組みを期待する。
  • 暑熱環境計測等を通じ、熱中症の要因や発生メカニズムの解明にもつながる調査研究に取り組んでまいります。
  • 室外機への水の噴霧については、機器自体への影響も含め検討することが必要。この場合、メーカーの協力も必要となると思う。
  • メーカーの協力を得ながら、水噴霧による室外機自体への影響も考慮しつつ、調査研究を進めてまいります。
  • 住宅密集地域(木密)で熱放射が強いことが確かめられているので、これが普遍的なものか否かについて(計画にもあるように)他の地域も含めて検討を継続していただきたい。
  • 都内の住宅密集地域(木密)での道路の舗装色をできるかぎり光が反射しやすい色(アルベドの高い色?)にして、少しでも蓄熱を低減できるよう都の道路関連の部署に積極的に働きかけていただきたい。また公園についても温暖化に対応した樹木を増やすなど、公園緑地関連の部署にも提言していただきたい。暑熱化については待ったなしの対策が必要であると思われるためである。一般市民の中には、打ち水が有効手段の一つと考えている方もいるが、マクロ的には文字通り「焼け石に水」であるので都のPR誌などを通じて有効な対策を都民にも提示していっていただきたい。そうすれば自治体の活動なども活発になり、あまり有効に使われていない登録農地などが雑木林に転化していく(?)など都市環境の改善が有効に進むきっかけになるかも知れない。
  • ホットスポットの暑熱環境を改善するために、どのような施策が必要であるのか、既存の調査研究結果等も参考にしながら、引き続き行政に対して提言していく所存です。
  • 東京都のヒートアイランドは、2020年夏季のオリンピック開催もあり、最重要課題として取り組むべきであり、研究の意義は十分に認められる。
  • 夏季昼間の熱赤外画像調査に加えて、夏季夜間の同調査とその比較解析を推進すべきである。さらに、気象庁AMeDASや都の常時大気監視局の気象データによる東京都全域での夏季気温分布の時空間解析も推進すべきであろう。
  • 本研究では、本来の研究課題とは別に、「ヒートアイランド対策に資する省エネ技術の研究」も並行して行うことになっているが、これらは独立した課題として取り組むべきであり、不十分な研究予算での遂行には疑問が残る。
  • 昨年度の研究結果から、航空機による都内密集住宅地における暑熱環境の調査を重点的に行う点は理解できるが、地上での気象観測・熱収支観測など、人間生活空間での詳細な観測データの取得とその解析が不十分である。
  • 東京都内のヒートアイランドによる健康面への影響は、地球温暖化よりもはるかに深刻な状況にあり、十分な研究予算の確保が不可欠である。
  • 昼間の熱赤外放射量計測結果の解析に比べて夜間のそれは遅れていますが、今後できる限り、夜間の計測結果についても解析を進めてまいります。また、現在、大気汚染常時監視測定局やデジタル百葉箱による地上気象観測データの解析及び可視化を進めています。さらに、来年度以降の調査研究では、密集住宅地を対象に、人間生活空間における詳細な暑熱環境計測とそれにより得られるデータの解析等を行う予定です。
  • 熱赤外観測結果から発した木密地域への注目と、熱中症データで「居住地が1位」の実態との両方が揃って、そこから木密地域の熱環境を改めて詳細に観測しようという計画が出てきたのは妥当な流れと思う。
    ただ、熱赤外観測の結果(木密地域、ビル街それぞれの特徴)は、推測である程度の説明がつく。「居住地が1位」の具体的内容(場所、時間帯など)を十分に分析することが、「詳細観測」で何を解明すれば役に立つかを考えるための材料を提供すると思う。
  • 住宅等居住場所で熱中症発生が最も多いという事実の詳細(居住地において具体的にどの場所・時間帯に熱中症が多発しているか)を調査し、それを木密地域における詳細な暑熱環境調査の計画に役立ててまいります。

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