東京都環境科学研究所は、東京都の環境施策の推進に必要な研究等を実施し、都及び都民等に知見の提供を行う公的試験研究機関です。
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平成28年度外部研究評価委員会 終了研究の事後評価結果
研究テーマ
浅場・干潟等に形成される生態系の機能に関する研究
研究期間
平成25年度~平成27年度
研究目的
浅場・干潟等に形成される自然浄化能を明らかにするとともに、生物多様性などを含め浅場・干潟の機能について総合的な評価を行う。これらに基づき都内沿岸域の自然浄化機能を高める方策を提言する。調査結果を東京都長期ビジョンの政策目標の実現に向けて活用する。
研究内容
(1) 多摩川河口の干潟等における自然浄化能に関する研究
羽田空港から大師橋上流付近に広がる浅場・干潟を主たる対象水域とする。この水域の水質・底質・生物相について水際線や水深が深い箇所など、水深別に実態を把握し、相互関係を明らかにする。干潟の生物の現存量調査から自然浄化能を算出する。
(2) 海浜公園の水環境改善に関する調査研究
都民の憩いとなっているお台場海浜公園については、前年度に継続して流入汚濁源を把握するための調査を行う。特に衛生指標細菌類については、水平・鉛直分布を明らかにし、糞便汚染対応策の基礎となるデータを得る。
(3) 既存の水質測定データの解析
東京湾の観測データを収集・整理し、水質・赤潮等の長期変動傾向についての解析を引き続き行う。
(4) 3か年度のまとめ
これまでの調査結果と合わせて、浅場・干潟の生態系機能や自然浄化機能を総合評価し、環境改善に向けての対策提言を行う。
事後評価
A6名
評価コメント及び対応
(同様の評価及び対応は、まとめて記載)
長年のデータ蓄積および解析により、東京湾での水質の実態が把握された。
研究の題目と研究の目的が一致していないのではないか?本プロジェクトは、「東京湾における貧酸素水塊発生及び赤潮発生の実態把握及びその低減方策の提案」を目的としており、浅場・干潟等に形成される生態系の調査は、その実態把握のために行っているものである。提言のない環境研究は意味が無い。
水質を改善する施策の一つとして、浅場・干潟の創出が必要であることを本研究の成果に基づき提言します。港湾局、建設局、下水道局等の関連局に対し、本研究で得られた知見と環境改善の施策について提言する機会を設けるよう、環境局と調整します。
地道に観測を続けている点を評価する。
底層貧酸素の問題は、今後大きなテーマとなる。是非、研究を続けていただきたい。
これまでの研究テーマの目的を引き継ぎ、夏季の底層貧酸素の課題を中心に平成28年度から30年度の3年間、調査・研究を行います。
東京湾の水質改善へむけての都の施策に反映できる有用な現場データが得られている。
これまで見逃されてきた浅場や干潟の役割が明確になりつつあるので,地道に有効な現場データを積み重ね,得られた知見をタイムリーに情報発信をしていただきたい。
今後は本研究の成果を都の施策に反映できるよう、提言の機会を設けて関係局に働きかけていきたいと考えています。
長年にわたり、東京湾内の多数地点で継続的に水質測定を行ってきた点は高く評価できる。
浅場・干潟等に形成される生態系の自然浄化機能を河川の種々の生物調査、水質調査から推測し、定量評価している点が大変興味深く、今後の水質浄化施策検討に有効な成果が得られたものと考えられる。学会誌への投稿は無かったものの、多数の外部発表を行っており、情報交換、発信の積極性も見られる。
年々異なるテーマ水域に焦点を当てて環境特性を把握され、それぞれの特徴や評価が示されてきていることは、たいへん有用と考えられる。
発表に出されていた「透明度」に関わる「河川の濁り」と「赤潮」は別の問題のようで、やはり重要なのは後者と思われる。DOから言えば水深10 m以上の部分に汚染水がよどんでいるような印象を受けるが、その年変化や、潮流の影響、外洋へのつながりの部分の構造などに興味が湧く。
本研究ではご指摘のとおり「赤潮」に主眼をおいています。東京港内の水深10mから25mのエリアが平成28年度からの研究対象となります。潮流を含む水の流れについても調査を行う予定です。
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