輸出入に関する状況

輸入規制の動向(2020.10時点)

2020.11.09

廃プラスチック輸入規制の動向についての調査結果(pdf:1MB)

 

 

日本からの廃プラ輸出先上位の国・地域

 

日本からの廃プラ輸出先上位国を整理すると、2017年までは圧倒的に中国・香港が多かったものの、2018年からは台湾や韓国の他、マレーシア、ベトナム、タイといった東南アジア各国に分散している。

 

 

 

主な日本からの廃プラ輸出先国・地域の規制内容の一覧

 

中国(香港含む)、台湾、韓国、マレーシア、ベトナム、タイ、インドネシアの輸入規制の内容は表のとおり。

2017年末に中国が輸入規制を導入して以降、他の国々も規制を検討・導入。2020年には、これまで輸入禁止措置の検討がされてこなかった韓国でも輸入制限対象品目の告示が発表されるなど、輸入規制の動きが広がっている。

 

国・地域 内容
(1) 中国
  • 2017年12月末には生活由来の廃プラスチックなどの輸入禁止
  • 2018年12月末から工業系廃プラスチックも輸入禁止
(2) 台湾
  • 2018年10月から質の悪い廃プラスチックの輸入を制限
  • 背景には、中国大陸の輸入制限に伴い、資源ごみの輸入量が増加したことがある
(3) 韓国
  • 2020年、主に国内で使用されている数種のプラスチック廃棄物の輸入を断念(韓国政府)
  • 2020年6月30日より国内廃棄物リサイクル促進に向けた輸入制限対象品目の告示を施行すると発表(韓国政府環境部)
(4) マレーシア
  • 廃プラを輸入する企業・工場に発行したすべての輸入許可証(AP)を2018年7月から3カ月停止
  • 2018年10月に許可基準を厳格化した上でAP発行を再開したが、2019年前半までに一時的に禁輸状態も発生
(5) ベトナム
  • 2018年に廃プラを含む輸入廃棄物の検査管理を強化し、一時は輸入禁止に等しい状態に
  • 2019年に入ってからもさらに輸入許可基準を厳格化(具体的には、輸入スクラップ全体として、2025年1月1日から現地工場の設計能力80%までとすると発表があった)
(6) タイ
  • 2018年6月に電子廃棄物や廃プラスチックの輸入制限を強化。違法輸入業者の取締強化とともに、新規輸入許可手続きを停止。2018年7月にはバンコクなど一部の港で廃プラ積載コンテナを荷揚げ禁止。
  • 2018年10月には2021年までに全面輸入禁止の方針を発表
(7) インドネシア
  • 従来から輸入制限品目に指定(担当省庁から輸入許可を得る必要)だったが、2018年に輸入制限・禁止を検討
  • 2019年6月にはジョコ大統領がプラスチック廃棄物の輸入禁止を厳格運用する意向を表明
  • 2019年7月には税関検査・罰則規定の強化方針を発表

 

 

2019年以降のアジアにおける廃プラスチックに関わる現地報道

 

中国が輸入規制を導入して以来、行き場を失った廃プラスチックが周辺各国へ流入。周辺各国では、輸入量増加だけでなく、取り締まりの強化等が現地で報道されている。

 

国・地域
日付
内容
ベトナム
2019/1/29
  • 主題:Fears scrap imports are on the rise(スクラップ輸入に対する懸念が高まっている)
  • 概要:中国がスクラップと定める8種類の材料を受入制限したことに伴い、大蔵省はベトナムへのスクラップ輸入量の急増を警告している。天然資源環境省(MONRE)の統計でも、中国がプラスチックの輸入を禁止した最初の半年で、プラスチックスクラップが劇的に増加している。
  • 出典:Viet Nam News January, 29/2019
台湾
2019/4/9
  • 主題:’Foreign garbage’ streaming into Taiwan, after China tightens controls(中国が規制を強化した後に台湾に流入する「外来ゴミ」)
  • 概要:中国の廃棄物輸入規制に伴い、台湾に大量の「外来廃棄物」が流入している。海外からの古紙とプラスチックの流入量は2017年末から2倍以上に増加した。
  • 出典:Taiwan News 2019/04/09
マレーシア
2019/5/28
  • 主題:3,000 METRIC TONNES OF PLASTIC WASTE FROM 60 CONTAINERS ARE EXPECTED TO BE SHIPPED BACK TO THEIR COUNTRY OF ORIGINS(60個の容器の3,000メトリックトンのプラスチック廃棄物は、原産地国に送り返される予定である。)
  • 概要:不法に持ち込まれた多量のプラスチック廃棄物を、原産地国へ返送するため、内容物の調査が進められている。2019年4月にも、5コンテナがスペインへ返送された。リサイクル不可能なプラスチック廃棄物流入に対し、環境省が大規模な取り締まりを実施している。
  • 出典:MINISTRY OF ENERGY, SCIENCE, TECHNOLOGY, ENVIRONMENT AND CLIMATE CHANGE 28 May 2019
マレーシア
2019/5/29
  • 主題:CAP: Ban all plastic waste imports(CAP:プラスチック廃棄物の輸入全廃)
  • 概要:ペナン州消費者協会(CAP)はプラスチック廃棄物の全面輸入禁止を提言したが、マレーシアプラスチック製造業者協会(MPMA)は、全面禁止は循環型経済におけるサプライチェーン全体を混乱させる可能性があるとの懸念を示している。
  • 出典:The Star 29 May 2019
ベトナム
2019/10/9
  • 主題:VN tackles waste container problem(ベトナムが廃棄物容器の問題に取り組む)
  • 概要:港湾に積み上げられた廃棄物コンテナの解消に向け、罰則を伴う対処方法を政府に提言。また、税関・運輸省・財務省の合同タスクフォースによって入荷コンテナの検査や基準の厳格化が行われる。その結果、ベトナムの港に置かれていた廃棄物コンテナの数が今年急激に減少した。
  • 出典:Viet Nam News October, 09/2019
ベトナム
2019/10/16
  • 主題:Nearly 4,000 plastic waste containers clogged in Việt Nam’s ports(ベトナム港には約4,000個のプラスチック容器が詰まっている。)
  • 概要:グエン・スアン・フック首相は海港に積みあがるコンテナ内のプラスチック廃棄物の調査を指示。ベトナムの規制に違反するものに関しては、船主に領海外への再輸出を強制するという。その結果、全国の港で発生した破棄物量に大幅な減少がみられた。
  • 出典:Viet Nam News October, 16/2019

 

(出典)環境省 プラスチック資源循環戦略小委員会資料、JETROレポート(2019/1/102019/6/18・2020/7/1)、各紙報道、海外webサイト

 

アジア諸国における廃プラスチックの輸入規制の状況

 

アジア諸国における廃プラスチックの輸入規制の状況(pdf:4MB)

 

(出典)環境省 令和2年度廃プラスチックの輸出に係るバーゼル法該非判断基準策定のための検討会資料(2020年6月10日付)