関係者の最新動向

廃プラスチックに関する情報共有会議を開催しました

2020.01.09

2019年11月18日(月曜日)、東京都環境局と廃プラスチックに関する知見を有する方々との意見交換を行い、マテリアルリサイクルを進めるための課題解決を目的とした情報共有会議を開催いたしました。

 

 

意見交換概要

 

<中国輸入規制の影響>

○ミックスプラは、ほとんど中国等に輸出されていたが、これが出来なくなったため、日本で処理を始めているが、水の処理設備が不十分な会社もあり、排水問題にもつながり始めている。

 

○ミックスプラはそれなりに数があるので、先に使うところが見えてくれば、多分ミックスプラの分別はそれなりに進んでいく可能性はあるのでは。

 

 

<再生材、再生プラ製品の課題>

○日本国内でリサイクル材を調達しようとしても、そもそも基準が明確になっていないから、メーカー側も製造工程上の不安からリサイクル材を積極的に購入したがらない。

 

○プラ容器を回収する上で紙のシールやほこりがついてしまうと、ペレットに異物が混ざるかたちとなり、製品の割れの原因になってしまう。

 

○異物問題は、最終的なエンドユーザーがどのくらいまで許容できるか、また設計的に製品の見えない所で使うとかの工夫が必要である。

 

○オフィス家具等と同じように自動車や家電等に於いても、リサイクル材はバージン材より物性が劣るので、基本的に物性は劣っていたとしても使ってもらえるシステム、例えば、グリーン購入法の強化やリサイクル材使用率の設定などがないと、中々リサイクル業者が設備投資をするのは難しい。

 

○再生材に対して、再生グレードを決めて、そこに該当するものを集めていくというスキームが必要であると考える。そのグレードに見合う製品が明確になれば、使う側も、それを使える用途を考えることができる。

 

○再生プラ製品は、例えば日本国内だけの規格を作っても、海外で使えないと多分広がらない。現在の大手企業は、基本的にワールドワイドでビジネスをされているため、国内のみで流通する規格だと、よく言われるガラパゴスという形になって、逆に日本だけ使いにくい材料になって、コストも上がってしまう。

 

○再生材を使用した製品でないと市場で受け入れられないという感じに、一部なりつつあるので、それに対して日本の国内の整備がされてないので、海外で調達して海外で作るしか方法がないということになってしまう。

 

○再生材を少量しか集められない廃棄物業者では、全部まとめて焼却に出すしかないという形になってしまうことが問題であり、焼却しないでよいものまで焼却に持っていってしまっている。

 

○家電リサイクル由来のプラスチックに関しては、小型家電で使われているプラスチックが一番問題である。これに関しては、例えば自治体から回収ボックスで回収されてきたものはいろんなものが入っているので、それを目視で選別することはほぼ不可能であり、破砕をした後、後選別する。ほとんど電池が内蔵されているとかということで、破砕機にそもそも入れられないものが多いというようなことで、非常に困っている状況である。

 

○エアコンや洗濯機、冷蔵庫といった、家電3品目に当たるようなものは、回収システムが確立されているので、比較的使いやすい。そういったものは、どのぐらいの物性であるか、どのくらいの品質であるかがある程度読める。それ以外は、ものによってはリサイクル材としての使用は難しい。

 

〇再生プラスチックを利用するためには、単純な「樹脂」というひとくくりではなくコンパウンドというような形から入っていかないと、なかなか難しいと感じている。

 

 

<コストに関する課題>

○バージン材、特に輸入樹脂の価格がかなり下がっているため、リサイクル材を使うというメリットが見出せず、リサイクル業者側は設備投資をする決断がなかなかできなくなってしまうところがあるのでは。

 

○日本国内というよりも、中国等でプラスチック製品として加工されたものを調達したほうがコスト安である状況もある。

 

○コストの問題というのが大きくて、原油が下がっているということ等から、バージン材のコストがだいぶ安くなっている。そうなってくると、ユーザーとしても、少なくとも高いリサイクル材を使うという気にはなりづらいのでは。

 

○一方、リサイクル材は石油由来のバージンを多く使うものよりはコスト変動が抑えられるはずなので、そういったところで一定のコストで作れるという仕組みが作れれば、リサイクルというのは十分やっていける可能性はあると思う。

 

○マテリアルリサイクルは、実はエネルギー消費量が非常に少ない。エネルギーという観点で見ると、石油精製過程から樹脂製造過程などを含めると、バージン材を作るためのエネルギー消費量は非常に多い。結局はエネルギー消費量で比べると、サステナビリティからも国内産業維持の観点からも、日本国内のリサイクル産業の安定性は重要である。

 

 

<リサイクルメーカー等の課題>

○廃プラスチックのリサイクルを考えた場合に、プラスチック加工メーカーが非常に大きな役割を担わなければいけないが、なかなか前向きではない。

 

○再生プラスチックを利用するためには、材料・加工メーカー側においても考え方を変えて、単純な「樹脂」というひとくくりではなくて、やっぱりコンパウンドというような形から入っていかないと、なかなか難しいだろう。

 

○日本の問題としては、廃棄物業者の数が多すぎて、同じ目的でリサイクル材料を集められないという傾向があるのではないか。静脈側で同じ材質は同じように集まる仕組みが必要では。

 

○自動車業界では、リサイクルしやすい製品は確かに開発されたが、その後のシステムがうまくいっていない。解体コストは安くなったが、4,000社ぐらいは解体業者があるため、物流コストがばらばらのところから集めなければならないことからコストが高く、必要な量が集まらない。そうなるとシュレッダーしなければならず、残念ながら車の樹脂リサイクルはあまり進んでいない。

 

 

<世界的な流れ>

○海外のメーカーを中心に、ESG投資等でかなり投資家からの要求が高まっているという動きがある中で、日本のメーカーも、もちろんその流れを追っていくことは必要である。

 

SDGsの流れが今後、日本でも高まってきたときに、日本国内のこの廃棄物の処理体制というのは支えきれるのかというところ、そこに向けて準備していかないといけない。

 

SDGsで作る責任、使う責任が取り上げられているが、そこについて日本は今一つ盛り上がってないなという気がしている。投資の部分では、海外はかなりそこの部分は注視されてきていると思う。

 

○今回の海洋プラスチック問題によって流れが変わってきた。日本の企業も、以前より比較的連携は取りやすくなっている。

 

 

<その他>

○国や都が再生プラスチックを使用した製品しか買うことを認めないという制度を構築にすれば、いやでもメーカーは外装、カバー、全部再生プラに変えるくらいのことはするのではないか。

 

○廃棄物処理法ではなく、循環資源は循環資源として、別の規制で扱うようになれば、リサイクルが進むのではないか。

 

○廃棄物処理業とは切り分けて、あくまで資源循環業という考え方を、強く出されることが必要なのでは。廃棄物処理と同列に扱うのはやはり問題がある。