関係者の最新動向

【廃プラ市場の変化】ヒアリング先各社(都内)の状況

2020.02.12

1.A社(破砕・選別処理(マテリアルリサイクル)を行う)

1.1 1回目(20199月時点)

・ 産廃の処理に関する問い合わせは去年からあったが、今年は急増している。特に、外資系企業はマテリアルリサイクルをグローバルスタンダードとしてルール化した企業が多く、問い合わせが増えている。

 

・ プラ原料の市場価格が急激に下落しているため、新規の契約では処理後の加工物を排出事業者に返却するようにしている。加工物の処理先が確保できない場合は基本、契約しない。

 

・ 現在発生している残渣もスムーズには処理できておらず、400t程度の在庫を抱えている。今後は新規搬入先の検討をしなければならないだろう。

 

PP,PE,PSを中心に受入れているが、排出事業者の引取りが確約されていれば、品質等の制限はない。塩ビも引取りが確約されていれば処理できる。事業系一廃は現在、受入れていない。容リプラは洗浄されていない廃プラの処理も可能である。

 

 

1.2 2回目(201912月時点)

・ 産廃の廃プラ処理の問い合わせは依然として来ている。

 

・ 現在も、廃プラ処理の状況はタイトである。この時期は予算がある排出事業者からの引き合いが多い。

 

・ 特に受入料金は変更してない。

 

 

 

2.B社(焼却処分を行う)

2.1 1回目(20198月時点)

・ 以前は各社から引き合いもあったが、最近は減少しているように感じている。受入量を制限しているため、引き合いが少なくなった。その他、新規の問い合わせ件数もピークは過ぎたように感じている。

 

・ 受入料金は一昨年度、昨年度、今年度と値上げしている。今年は昨年度比で23%程度値上げした。

 

・ 受入量の拡大は検討していない。

 

 

2.2 2回目(201912月時点)

・ ここ2,3か月ほど設備トラブルが続き、11月から炉のひとつが定期修繕で止まっているため、受入制限をしている状況。

 

・ 搬入先の処理業者から、なんとか早く炉の稼働を元に戻してと言われているが、不具合もあり年明けになる予定。

 

・ 受入価格の改定は年度明け実施する予定。値上げ幅は510%である。値上げ要因は燃料や設備の維持管理等のコスト上昇分である。

 

 

 

3.C社(建設系廃棄物を扱う)

3.1 1回目(20198月時点)

建廃系の廃プラはメーカー由来の廃プラと比較して塩素・硫黄等の成分が多いため押し出され、搬入先がなくなっている。去年の11月ごろから影響が出始めた。

 

処理単価は品目によるが、全体的に20184月から20199月の1年半で8%~200%、平均でも約130%値上がりした。

 

建廃系の処理施設は123月が繁忙期となる。この時期にしてしまう廃プラが多い。今年も同じように廃プラが滞留してしまうことは予想できる。

 

輸入規制がおきてから塩素濃度やグラスウールの混入で搬入を断られることが多くなった。以前は塩素分2,000ppmで受け入れ可能だったが、輸入規制後は限りなくゼロでないと受け入れ不可の処理施設が増加した。

 

 

3.2 2回目(201912月時点)

12月に入って、建廃の搬入量が増え始めた。さらに当社からの搬出先で受入制限が出始めた。

 

・ 今後、内装工事が多くなってくるので、3月にかけてさらに多くなる見通し。

 

・ 新規の受入相談は12月に入って、2社から相談があった。さらに、同業他社からも受入の相談が来ている。理由は搬出先の受入制限のためである。

 

・ 他の焼却施設や埋立処分場では受入制限をかけ始めている。

 

・ 当社では処理困難物を関西や九州の埋立処分場に運んでいる。ただ、料金は処分費と運搬費を合計すると、関東の処分費とほぼ変わらない。関東の埋立処分場で受け入れてくれないので、仕方なく地方に運んでいる。

 

3月まで、この状況は続くと考えている。当社だけでなく同業他社も搬出先が見つからず、非常に困る状況が続くだろう。

 

 

 

4.D社(建設系廃棄物を扱う)

4.1 1回目(20198月時点)

・ 有価物の市場は買ってくれないものが出てきたり、売却単価は輸入規制が始まった前後で23割程度値下がりした。処分(焼却・埋立)に関しても搬出先での値上げの影響を受け処分費が大幅に上がった。

 

A社では廃プラ自体の搬入量は大きくは増えていないが全体の取扱量は増えている。一方で、搬出先は焼却・埋立ともに搬入を制限されており搬出には非常に苦労している。燃やすところも埋めるところもない状況。

 

 

4.2 2回目(201912月時点)

・ 廃プラに限らず、全体的に搬入量は増えている状況。

 

・ 当社からの搬出量が制限されているのでそれを考慮すると、当社で実質的な処理可能量が下がっている。

 

20204月の契約更新に向けて当社は値上げする予定。排出事業者とはこれから協議。

 

・ 受入制限は今のところしていない。ただ、当社からの搬出はしたくても、搬出先に受入を制限されているため綱渡りのような状態。

 

・ この状況に対応するため、関東以外の焼却施設と最終処分場の数社と商談中である。ただし遠方になれば運搬費は高くなってしまうが致し方ない。

 

 

 

5.E社(金属・プラスチックの混合スクラップを扱う)

5.1 1回目(20199月時点)

・ 中国の雑品くずの輸入規制により、中間処理のニーズが高まっている。大手商社が中国に輸出していた雑品くずが、一部当社に来ている状況と考える。当社は、処理後の廃プラ等の出す先の処理費の値上げを受け、排出者の理解のもと受入価格を改定した。

 

・ 当社の取扱い品目は金属複合物が多いためその中の金属含有物の価格や、プラ含有量などが処理費もしくは有価買取のベースになる。

 

・ バーゼル法の改定によって、基板が海外から入るようになり、国内の非鉄製錬側も金銀銅さいなどの品位の高いものを受け付ける状況で、低品位のものは受入抑制の方向。

 

・ 遠方に運ぶ場合、近場よりも荷姿などの受入条件、輸送手段(船舶含む)の確保や事前協議の調整で難易度が上がる。

 

 

5.2 2回目(20201月時点)

20199月時点から状況が大きく変わったということはない。

 

・ 昨年の前半に比べ、新規のお客様からの突発的な受け入れ要求は減ってきた。恐らくは昨年前半時点では出し先を見つけることのできなかった排出者が、出し先を見つけることができたことによるのではないか。

 

・ ダスト(破砕物のくず)について荷受け制限の動きは落ち着いている印象を受ける。

 

・ 国内の非鉄製錬からは、依然、受入制限があり、国内で発生している低品位のものよりも海外の高品位のものを優先する傾向にある。