関係者の最新動向

塩ビ工業・環境協会様 ヒアリング概要

2020.12.03

1. 輸入規制等の影響について

 

・ 協会では財務省貿易統計を用いて、塩ビくずの輸出量を整理している。中国の廃棄物輸入規制前から、塩ビくずの中国向けは輸出全体の23割であり、規制後は他の国々へ切り替わり全体の輸出量はあまり変わっていない。また、塩ビくずは他の樹脂のくずと比べて輸出量自体が少ない。

 

・ しかし、廃電線(の被覆材)や農ビ(農業用ビニール)など、品目によっては影響が出ていると聞いているものもある。電線は、銅くずとして輸出されるため、塩ビくずにはカウントされていない。

 

・ 塩ビ樹脂の輸出はインド向けが多いが、ロックダウン時に影響が出ていた。今は回復しつつあるようだ。

 

 

2. 建設廃棄物として排出される際の課題について

 

・ 塩ビ製品のうち、パイプ、農ビはリサイクルシステムができている。壁紙と床材は、それぞれの関係する団体が取り組んでいる。また、樹脂窓はVECが事務局の一端を担当する委員会において、システム構築を目標に活動中。製造端材や加工端材であれば素材が明らかでありリサイクルしやすい。使用済み製品は難しく、リサイクルしやすいパイプでも汚れがあると難しくなる。

 

・ 塩ビパイプは地中や壁の中で使われることが多く、日光による劣化が少ない。劣化より汚れの方が課題となる。塩化ビニル管・継手協会によれば、少なくとも年間約2万トンリサイクルされている。

 

・ 小規模工場の加工端材を回収するシステムがなく、経済的に量を集められれば、需要はあると思われる。塩ビに限った話ではないが、行政の力も借りて、小規模排出者から端材を集める仕組みをつくれると有効だろう。

 

・廃棄物処理において、塩ビは、比重選別で他の多くの樹脂と分けられる。しかし、種々の添加物により比重による分離が困難になる場合がある。塩ビはマテリアルリサイクルに向く樹脂で、プラスチック循環利用協会の資料では、塩ビの排出量全体の4割がマテリアルリサイクルされている(塩ビ以外の樹脂は2割程度)。

 

・リサイクル塩ビは建材などで、外から見えない部分に使われることが多く、塩ビ以外の樹脂よりは再生材料を使用するチャンスが多い。しかし、再生材料と新品が同じ値段だと、新品が選ばれてしまう。

 

 

3. リサイクル事業者の動きについて

 

・協会で把握している塩ビのリサイクラーを、HPやパンフレットで紹介している。マテリアルリサイクルに限らずエネルギーリカバリーも最終的な処理方法として必要であり、こちらも受け入れていただける事業者を調べて紹介している。

 

以上