関係者の最新動向

P社(材料リサイクルを行う事業者)ヒアリング状況

2021.02.09

1.廃プラスチックの受け入れについて

 

・プラスチック成型時に発生するダンゴ(製品成形時に発生する塊を指す)や端材を製造業から受け入れている。少数だが、破砕・選別を行う産業廃棄物処理業者からOA機器等の破砕物の受け入れもある。全て有価で受け入れている。

 

・単一素材であることが最も重要であり、混合素材は基本受け入れていない。多少のホコリが入ることがあるが、それよりも異なる樹脂(素材)が混入していることの方が問題となる。

 

・大きさは20mmが理想である。

 

・色が混ざってしまうと購入価格が下がってしまうため、排出者に分別をお願いしている。

 

・異物が混入しているものは受け入れられない。異物は木くず、紙くず、金属、飲食残渣等である。

 

・2017年の中国による輸入規制以降は品質が向上し、残渣量が減少した。

 

 

2.再生ペレットの輸出について

 

・一部の再生ペレットは中国、マレーシア、インドネシア、台湾、ベトナムへ輸出している。特に中国向けの品質が向上しており、昨年あたりから国内向け再生ペレットと同等かもしれない。

 

・マレーシアも制限が厳しいが、中国の輸入規制後に中国企業がマレーシアに進出し、マレーシアから中国への輸出ルートがあるため、日本からマレーシアへの輸出量が増加した。

 

・台湾もメーカーの品質改善や技術向上を受けて品質に厳しくなってきている。

 

・ベトナムはそこまで厳しくない状況であり、また政府が2025年までは廃プラスチック全般の受け入れを行うことを発表したため、今後増えていくのではないか。ベトナムで需要が高いのは、ベトナムで製造された再生ペレットを中国が購入しているためである。

 

 

3.今後の動き、見通しについて

 

・以前は品質の良いものは国内、悪いものは海外で利用していたが、中国の輸入規制を契機に、少しでも素材が混合している場合は受け入れない方針に変わった。

 

・PPは景気が悪くても自動車や文房具として利用されていく。PEはレジ袋有料化の影響を受けて海外へ流れている。

 

・今後は素材の由来が追跡可能な再生ペレットの安定供給、また排出者あるいは中間処理業者の分別・破砕の徹底が必要だろう。

 

・SDGsや地球温暖化対策により大手企業の参入が予想され、国内のリサイクルは強化されていくと考えている。海外輸出も引き続き需要がある。

 

 

4.バーゼル条約改正の影響について

 

・現在も輸出は続いており、変わったのは申請書類が増えたことくらいである。書類審査に時間がかかるようになった。

 

・テレビで紹介されるような汚いプラスチックが輸出されるケースはまれである。環境省の示した判断基準等にのっとり、手続きを行えば、引き続き海外に輸出できる。

 

・バーゼル条約による事前確認が厳しくなったことで、保管場所が必要になったことで、このような場所を持たない業者には影響があるだろう。

 

・また、改正内容が発表されたときに樹脂価格が低下した点で既に影響が出ていた。そのため、現時点では大きな影響は出ていない。

 

・韓国では昨年10月頃からペレットと破砕物のみ受け入れるようになったが、日本の高品質な素材が欲しいために、今年に入って単一物であれば受け入れるようになった。

 

以上