活動団体情報・活動紹介

一般社団法人日本プロサーフィン連盟 海洋環境保全プロジェクトReWave

できることから、ひとつ、ひとつ。

日本プロサーフィン連盟(JPSA)が、海洋環境保全を目的に2021年に立ち上げたプロジェクト。「ReWave(リウェイブ)」とは、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル) などのサステナブルな行動を象徴するRe(再び/元に)と、Wave(波)を組み合わせた言葉であり、海を守るためのいろいろな想いが波紋のように、多方面に波及してほしいという願いが込められています。

活動ジャンル
HP
https://rewave.jpsa.com/
SNS
海の環境を守る団体からのメッセージ

一般社団法人
日本プロサーフィン連盟
理事長 細川哲夫 氏

海洋プラスチックをはじめとする海ごみ問題の解決を目指して、「Beach Clean Project(ビーチクリーン・プロジェクト)」や「My Bottle Project(マイボトル・プロジェクト)」、海洋ごみ問題学習カードゲーム「Recycle Master(リサイクルマスター)」を展開するReWave。
JPSA理事長の細川哲夫氏に、活動のねらいや手応え、今後に向けた思いなどを伺いました。

日本プロサーフィン連盟(JPSA)が、海洋環境保全プロジェクト「ReWave」を立ち上げることになった背景を教えてください。

JPSAは、プロサーフィン大会を開催しながら、プロサーファーや地域の方々とともに海の環境保全活動に約40年間取り組んできました。近年の深刻な気候危機や海洋環境の変化を目の当たりにし、もっと多くの団体や企業と連携することでよりインパクトのある活動を行いたいと考え、海洋環境保全プロジェクト「ReWave」を立ち上げました。
ReWaveは、海洋プラスチック問題などに対して、企業、自治体、個人の方々とともに具体的なアクションの輪を広げることで、本質的な課題解決を目指しています。前向きな気持ちで「できることから、ひとつ、ひとつ。」という姿勢を大切にしています。

ReWaveは、海ごみを減らすため、ビーチクリーンやマイボトルを推進するプロジェクトを行っているそうですね。

JPSAに所属するプロサーファー、大会会場周辺の地域住民の方々、協賛企業などとともに、ビーチクリーン活動を行っています。ReWave設立後は、様々な団体と一緒に実施することで参加者数も増え、ReWaveの活動自体がよりインパクトの強いものになってきました。2022年の「ごみゼロの日(5月30日)」には、街と海岸の両方でごみ拾いを行いました。ビーチクリーン活動を継続するとともに、そもそもの原因である「街のごみ自体をなくす」活動を行うことが大切だと考えています。

「My Bottle Project(マイボトル・プロジェクト)」では、2021年のツアー会場で初めてウォーターステーションの紙カップを廃止し、ReWaveオリジナルボトルを選手に配布するなど、マイボトル推進活動を行ってきました。「海を大切にしたいけれど、ごみゼロへの取り組みはできていなかった」という選手もおり、意識や行動の変化につながっています。

さらに多くの人に関心を持ってもらいたいと、海洋ごみ問題学習カードゲーム「Recycle Master(リサイクルマスター)」を開発したそうですが、どのようなゲームなのでしょうか?

ビーチクリーン活動では、海は一時的にきれいになるものの、海ごみの本質的な課題解決につながっていないという悩みがありました。そこでReWaveは、課題解決の一歩として、海ごみの原因である街のごみに着目し、「身近なごみをきちんと分別する」「資源としてごみを循環させる」という意識啓発を目指して、海ごみやリサイクルについて子どもから大人まで楽しく学ぶことができるゲーム「Recycle Master(リサイクルマスター)」を開発しました。

「Recycle Master」では、ペットボトル、漁網などの多種多様な海ごみをコミカルなキャラクターにすることで「ごみは汚くて見たくないもの」から「かわいくて面白いもの」として、子どもたちが集めたくなるように工夫しました。さらに、ごみを種類別(プラスチックの場合は、PET/PP/PE/PSなど)に集めると新しいプロダクトにリサイクルされるというゲームルールを設定し、「きちんと種類別に回収しないとリサイクルができない」という現実世界で起きている課題を体験できます。カードゲームを通じて、もっと多くの人に海ごみ問題を「自分ごと化」してもらえるきっかけが作れればと考えています。

「Recycle Master」は、2023年度グッドデザイン賞を受賞するなど高く評価されていますね。企業や学校、自治体など様々な場で活用されていると伺いました。

海ごみ問題に危機感を持つ様々な企業や自治体、NPOなどとともに、カードゲームを活用したワークショップを行っています。循環型社会へシフトする中で企業の関心も高く、「お客様も交えて楽しく取り組めないか?」「社員を楽しく巻き込めないか?」という視点でご相談をいただくことが多いです。例えば、衣類を販売する企業の子供服売り場でペットボトルからリサイクルされてできたウェアを見せながら、Recycle Master体験会を実施したことがあります。現実社会と紐づけた学びを提供することができ、参加者からも高い評価をいただきました。店舗のスタッフにとっても、自社のリサイクル技術が海ごみ問題の解決に繋がっていることを知るきっかけになったと感じています。

カードゲームとビーチクリーン活動を組み合わせた実践的なプログラムで、子どもたちに様々な変化が生まれているようですね。

小学校の6年生を対象に行ったプログラムでは、「Recycle Master」で学んだ後に、近くのビーチでごみ拾いを行いました。実際にどのような海ごみが存在し、どこからきて、どのように分別するかなどを考えたことで、子どもたちは海ごみ問題を身近な問題として認識してくれました。担任の先生からも「“分別の間違いに気づいてやりなおした”と報告する子どもたちがいた」との声が寄せられ、楽しく学べる実践的な学習プログラムが子どもたちの行動変化につながっていると手応えを感じています。

今後、どのような活動に力を入れていきたいですか? また、海ごみを減らすために、私たち一人ひとりができることを教えてください。

Recycle Masterワークショップの参加者から「もう一度やりたい」「おうちでもやりたい」といった声が寄せられており、今後市販化を計画しています。また、啓発活動に加え、海ごみを循環させるアップサイクル活動にも取り組みたいと考えています。今後も、様々な企業・自治体・団体と連携して、社会に大きなインパクトを起こしていきたいと思っています。

海ごみを減らすために一人ひとりができることとして、まずぜひ海で遊んでみてください。
ReWaveの活動の原点は、サーファーが自主的に始めたビーチクリーンです。海を好きだという気持ちが、毎日のアクションを環境に配慮した行動に変え、より多くの人の心を動かし、社会を変えるパワーになると信じています。海ごみ問題は課題が多く立ち尽くしてしまうこともありますが、ポジティブな気持ちを忘れずに取り組んでいきましょう。