今後、猛暑や大雨がさらに増えることが懸念されています。こうした気候変動の影響に備える「適応アクション(適応策)」を紹介します。「適応アクション」は、熱中症や自然災害のような「もしもの時」の行動だけではありません。日常生活において快適に暮らしていくために、今から取り組めるアクションがあります。

私たちにできるアクション

分野別アイコン(自然災害)自然災害に関するアクション

災害は、知っているか・準備しているかで被害が大きく変わります。まずはいざという時に「迷わない」「慌てない」状態をつくることから始めましょう。

  • 防災の知識を身につけましょう

ハザードマップで自宅や職場周辺の避難場所、避難のタイミングと連絡方法を確認し、家族で共有しましょう。

  • 防災用品を備えましょう

水・食料・携帯トイレなど防災用品を備え、季節や家族構成に合わせて見直しましょう。マンションでは管理組合を通じて避難訓練を行ったり、マンション全体で防災用品を備蓄することも有効です。

  • 住宅の備えを確認しましょう

浸水への備えとして、住宅の安全確認や土のうなどの備蓄点検を進めましょう。

分野別アイコン(健康)健康に関するアクション

暑さは命に関わるリスクです。基本は「我慢しない」「危険な条件を避ける」。自分や周囲の方を守る行動に切り替えましょう。

・熱中症を防ぎましょう

暑い季節が来る前に暑熱順化(しょねつじゅんか:日常生活の中で、運動や入浴をすることで、汗をかき、体を暑さに慣れさせること)を行うのがおすすめです。気温が高くなってきたら、室温を適切に保ちましょう。また、室内外問わず、のどが渇く前にこまめに水分補給をしましょう。3食(特に朝食)をしっかり食べる、寝不足にならないよう睡眠時間を十分に取ることも忘れずに。日傘やネッククーラー等の熱中症対策アイテムを使うことも有効です。

・運動の時間と場所を選びましょう

暑い時間帯を避け、涼しい場所や時間を選び、こまめな休憩と水分・塩分補給を行いながら体調に合わせて無理なく運動しましょう。暑さ指数計を使って暑さ指数をチェックすることや、もしもの時のために、手軽に身体を冷却させる手段(冷却パックや濡れタオル等)を用意しておくことも重要です。

・虫よけ対策をしましょう

気温が高い時期が長く続くことで、蚊やダニの発生時期が長くなり、活動範囲も拡大しています。屋外では虫よけ剤の使用や長袖着用など基本の対策を習慣づけ、蚊やマダニが媒介する感染症を予防しましょう。

分野別アイコン(自然環境)自然環境に関するアクション

自然は、暑さやストレスをやわらげる”暮らしの基盤”でもあります。身近な自然との関わり方を見直してみましょう。

・住宅の緑化を進めましょう

朝顔やゴーヤで作るグリーンカーテンは、直射日光をさえぎるだけでなく、植物が水分を蒸発させることで、部屋の温度を1.7℃下げる効果があったという実験結果も出ています。ベランダや庭で植栽を取り入れ、身近な暑さ対策として日差しをやわらげる工夫をましょう。

・近隣の緑を大切にしましょう

公園などの緑地や街路樹を大切にしましょう。街全体の緑が増えることは、ヒートアイランド現象の軽減にもつながります。

・外来種の自然界への持ち込みを避けましょう

外来種(植物や水草を含みます)の放流や持ち込みを避け、ペットの遺棄をしないなど地域の生態系を守りましょう。

分野別アイコン(水資源・水環境)水資源に関するアクション

気候変動には、水不足のリスクがつきまとます。生活の前提を大きく変えてしまう水不足を防ぐ観点から、普段から節水を心掛けましょう

・限りある水を大切に使いましょう

歯みがき中は水を止める、洗濯物や食器はなるべくまとめて洗うなど、家庭でできる節水を日常的に意識し、継続的に取り入れましょう。

・ 残り湯を活用しましょう

入浴後の残り湯は洗濯や掃除、ベランダや庭の水やり、打ち水にも使えます。衛生面の観点から、入浴後なるべく早めに利用しましょう。

・節水機器や節水家電を活用しましょう

節水型のシャワーや蛇口、節水できる家電を選んで使いましょう。水道料金の節約にもなります。

分野別アイコン(農林水産業)食に関するアクション

農林水産業は気候の影響を大きく受けるため、将来、今のような食卓を維持できなくなる可能性があります。限られた食材をムダにしないことや、多様な食を取り入れることが食に関する適応になります。

・食品ロスを減らしましょう

買い過ぎを避け、日頃から計画的に購入して食べ切れる量を選び、食品ロスを減らしましょう。ローリングストックは防災への備えにもなるのでおすすめです。

・旬や産地を意識して選びましょう

地域のもの、旬のものを楽しむことは、輸送時や栽培時に出る温室効果ガスの削減にもつながります。気候変動で変化する旬や産地を知り、その土地の気候に適応した食材を選びましょう。

・代替食品や新しい食材を取り入れてみましょう

代替肉などの植物性原料の食材を取り入れたり、暑さに強い高温耐性米などの新ブランド米を食卓に取り入れたり。新しい食材を使ったレシピに挑戦してみるのもおすすめです。


気候変動に対する「適応」のためのアクションが具体的にイメージできましたか? 暑さ対策や防災、節水など、暮らしの中でできることは意外とたくさん。まずは「これならできそう」と思うことからぜひ始めてみてください。

東京都気候変動適応センターは国立環境研究所気候変動適応センターが実施する#適応しようキャンペーンに賛同しています。

気候変動の緩和と適応のアクションについてはこちら