
株式会社ベルク
助成率

- 取材店舗
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ベルク町田野津田店
- 取材店舗への導入機器プロパン(R290)
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平置内蔵型ショーケース19台
- その他助成金利用店舗
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導入スケジュール
- 2025年4月~5月
- 導入機器の決定
- 2025年6月
- 助成金申請
- 2025年8月
- 助成対象機器の導入
- 2025年10月
- 実績報告・交付請求の実施
温室効果ガスの大幅削減と省エネの推進を目標に
当社は温室効果ガス排出量のうち、自社からの直接排出分(Scope1)および電気などの使用による排出分(Scope2)について、2050年に実質ゼロにする目標に掲げています。その達成に向けて、再生可能エネルギーの導入や設備の省エネルギー化を進めてきました。
中でも、店舗で使用する冷凍・冷蔵機器からのフロンに由来する排出量は、当社のScope1・Scope2を合わせた温室効果ガス排出量の約36%(2024年度)を占めており、優先的に取り組むべき課題と認識しています。
さらに、省エネの推進にも寄与すると考え、2021年に自然冷媒※を使用するノンフロン機器の導入を始めました。新店舗および冷凍機器の更新を伴う既存店舗の改装では、半数以上の店舗に自然冷媒機器を導入するという方針のもと、2026年1月末現在29店舗に500台以上を導入しています。町田野津田店もその1店舗で、2025年8月の全面改装に合わせて導入を決定しました。
自然界の中に元々存在している物質を冷媒として使用(代表的なものでCO₂、アンモニア、水、空気、炭化水素等)

省エネ、運用コストの削減、メンテナンスの手間も軽減
省エネ型ノンフロン機器は、省エネ性に優れているため電力使用量も削減できます。中長期的に店舗運営を考えるとこのメリットは大きく、ランニングコストの低下分によって導入時のイニシャルコストも十分に回収できると考えています。
また、内蔵型ショーケースのメリットは、冷媒配管の敷設や冷凍機室の設置といった工事が不要なことです。そのため、導入時の工期を短縮できる上に、メンテナンスにかかる手間の軽減も可能になります。
町田野津田店に導入した機器は、冷凍食品とアイスクリーム売場で使用しています。従来のフロンを使用した別置型ショーケースと比較しても冷却性能に遜色はなく、日常の運用においても問題はありません。
機器とセットで、遠隔監視システムも導入しました。リアルタイムのモニタリングによって温度上昇などの異常が発生した場合には速やかに対処し、トラブルを未然に防ぐことが可能です。お客さまに確かな品質の商品を届けることはもちろん、食品ロスの防止といったCSR面でのメリットも大きいと考えています。

助成金の存在が導入の大きな後押しに
町田野津田店への導入を決めた大きな理由の一つが、東京都の『省エネ型ノンフロン機器普及促進事業』の存在です。この助成金を活用したことで、一挙に19台を導入できました。
助成金があることは、機器メーカーと協議をする中で知りました。助成率が2分の1と高いこと、また、申請から実績報告の締切まで一定の期間があり、改装スケジュールに合わせて柔軟に活用できることが大きな魅力でした。
ノンフロン機器の導入は、スーパーマーケットを運営する企業の社会的責任です。将来を見据えた環境投資と捉えて取り組まなければなりませんが、導入規模やスピードを加速させるという意味で、助成金は非常に大きな役割を担っていると思います。

綿密にスケジュールを策定し、事前準備を徹底
今回の改装工事では、2週間の休業期間中に設置を完了させる必要がありました。そこで、事前に可能な範囲で電気設備などの工事を進め、休業期間中はショーケースの設置に集中できるよう工程スケジュールを組みました。
既存機器の撤去にあたってはフロン排出抑制法に基づき、冷媒の漏洩防止に細心の注意を払った作業が求められます。ノンフロン機器の導入を進める一方で、既存機器を適切に管理し、環境負荷を最小限に抑えることも重要な責務と考えています。
助成金の申請書類を作成する際は、過去の導入で得た知見を活かして、事前に必要な情報を整理し、記入内容の精度を高めることで、審査段階での修正を最小限に抑えるよう努めました。
これら一連の作業には、工事の経験や技術的な知識が豊富な機器メーカーの協力が欠かせませんでした。限られた時間の中での導入をスムーズに進めるには機器メーカーと連携を取り、事前準備を綿密に行うことが大切だったと改めて感じています。

スムーズな導入には、機器メーカーとの連携がカギに
ノンフロン機器の導入を検討されている事業者へのアドバイス等
ノンフロン機器の導入は、環境経営を前進させ企業価値を高める重要な取り組みで、社会からの要請は今後着実に高まっていくでしょう。その一方で、工事計画の策定や申請書類の準備などの作業が発生するため、ハードルの高さを感じていらっしゃる企業もあるかもしれません。
先述した通り、機器メーカーなど専門的な知見を持ったパートナーと密な協力体制を築くことが、申請から工事完了に至る一連の流れをスムーズに進めることにつながります。
今回の町田野津田店の場合は、導入機器の決定から助成金の申請、実際の導入までのプロセスを3ヶ月程度で完了することができました。スピード感のある対応を可能にしたのは、機器メーカーと連携した成果と考えています。
助成金制度を上手に活用しながら、持続可能な店舗運営に向けた一歩を踏み出していただければと思います。
(取材日:2026年1月16日 公開日:2026年3月25日)

お話を聞かせてくださった方
- 株式会社ベルク
- 店舗企画部 建築課長
飯嶌 健 様