スーパーマーケット

生活協同組合コープみらい

助成率

2/3
  • 別置型ショーケース
取材店舗
コープ貝取店
取材店舗への導入機器CO2
冷凍機8台(8系列)、別置型ショーケース65台、クーリングコイル8台
その他助成金利用店舗
コープ東村山駅前店、ミニコープ国立西店 他

導入スケジュール

2024年3月
取引企業からの提案を受け、助成金を活用したCO2機器の導入を検討
2024年5月
助成金申請
2025年9月
助成対象機器の導入
2025年11月
実績報告・交付請求の実施

グループ理念「CO-OP ともに はぐくむ くらしと未来」のもと、SDGsを指針とした重点課題の1つとして、地球温暖化対策を掲げるコープデリグループ。その一員である生活協同組合コープみらいでは、2015年にノンフロン機器(CO2冷凍機)を初めて導入。現在までにコープみらい9店舗でノンフロン機器を導入済みです。2023年には、新店舗および冷凍機更新を伴う全面改装店舗の50%以上に自然冷媒機器※を導入する「自然冷媒機器導入宣言」を発表し、取組を加速しています。

自然冷媒機器
自然界の中に元々存在している物質を冷媒として使用(代表的なものでCO₂、アンモニア、水、空気、炭化水素等)する冷凍冷蔵機器。

全面改装店舗へのノンフロン機器導入に着手

貝取店での導入を決めた直接の動機としては、開店16年目を迎え、既存フロン機器の一部が経年劣化していたことが挙げられます。コープみらいでは、新店舗および冷凍機更新を伴う全面改装店舗の50%以上に自然冷媒機器を導入するため、店舗の課題を考慮しながら改装等の計画を立てています。グループ全体の店舗計画の中で、機器の新規導入や、店舗間での機器の交換等も視野に入れて検討しています。

改装店舗では、新規導入機器の配管敷設等だけでなく既存配管の撤去等工事も並行して進めるとともに、店舗の営業にも配慮しながら計画を進める必要があることもあり、ノンフロン機器への更新のハードルは高いといえます。しかし、工期の短縮化に努め、また助成金を活用することにより、コープみらいとして、初めて全面改装店舗へのノンフロン機器の導入を実現しました。

コープ貝取店 助成対象機器(ショーケース)

電力消費やコスト削減を実現

省エネ型ノンフロン機器の導入により、既設のフロン機器使用時に比べ、冷凍冷蔵機器の電気使用量を25%程度削減できると見込んでいます。店舗全体の電力消費のうち、冷凍・冷凍機器が50~60%と大きな割合を占めているため、店舗全体で見ても大きな省エネ効果とランニングコスト削減が期待できます。

また、ノンフロン機器に入れ替えたことにより、会社全体のフロン類算定漏えい量の削減が期待されることに加えて、フロン排出抑制法で定められている機器の簡易点検業務の負担が一部軽減され、現場や管理部署の人件費という見えづらいコストの削減にもつながっています。

サステナビリティの観点からも、ノンフロン機器導入をはじめとする環境施策を多くの方々に知ってもらうために、店舗2階に看板を設置し、当社の持続可能な社会づくりへの取組を発信しています。

店舗2階に設置された看板

先々の導入計画に対して、助成金の活用も含めた幅広い選択をすることが可能に

ノンフロン機器導入に際しての最大の課題は、イニシャルコストです。フロン機器に比べてイニシャルコストが高くなるため、助成金がなければ導入できなかったと思います。本助成金の大きな魅力は、申請から助成金の実績報告締切まで一定の期間があり、助成金を活用しながら、年度をまたいだ改修計画が立てられる点です。貝取店の場合、2024年5月に申請を出し、2025年9月にリニュアルオープンと、1年以上の時間をかけて準備することができました。

助成金の申請準備については、申請段階で店舗レイアウトや機器仕様の確定が必要になるため、現場のすり合わせも含めて苦労しましたが、一方で制度上、手続代行が認められており、メーカーと業務分担をしながら助成金の手続を進めることができるのも本助成金のメリットだと思います。

「柔軟な計画が立てられる点がありがたかった」と語る大山さん

閉店後の夜間に先行配管を施し、工期の大幅短縮に成功

最も工夫が求められたのは工期の短縮です。貝取店は新規店舗ではないため、1日でも休めば、その分の営業売上が落ちてしまうことから休業期間はできるだけ短くしたい。そこで様々な工夫をして、通常であれば1カ月は必要なところ、14日間という短期間でのリニューアルを実現しました。

改装の場合、最大のハードルは配管の入替です。貝取店では、休業期間に入る数日前から閉店後の夜間に先に新しい配管を仕込む「先行配管」という手法を取りました。また、床のコンクリートを削る「はつり工事」が最小限で済むよう、既存の排水溝を活かしたレイアウトになるように努める等、施工業者との綿密な調整を行いながら最短の工期で完了することができるよう進めました。

コープみらい貝取店 室外機

常に最新情報を収集し、現実的な投資回収計画を

ノンフロン機器の導入を検討されている事業者へのアドバイス等

特に中小企業の場合、ノンフロン機器の導入は、とてもコストが見合わないと思っている事業者さんも多いかもしれません。一方、対象経費の3分の2(※)を助成してくれる本助成金を活用すれば、従来型のフロン機器との価格差は、思いのほか小さくなるケースもあります。ノンフロン機器の導入を開始した10年前に比べて室外機の冷凍能力が大きい機器の選択肢が増えたこと、機器メーカーから情報収集や相談を行いながら計画を進めたことで、導入コストを極力抑えた改修工事を行うことができました。

今すぐ導入予定はない場合でも、最新情報にアンテナを張り、助成金に関する情報を収集しながら活用も視野に入れ、店舗や事業所の収益に見合う投資回収を見据えて検討することをおすすめします。

大企業への助成率は2分の1、大企業以外の事業者の助成率は3分の2

(取材日:2025年11月14日  公開日:2026年3月25日)

「工期短縮は調整が大変だがやり甲斐もあった」と語る髙橋さん
ミニコープ国立西店 助成対象機器

お話を聞かせてくださった方

コープデリ生活協同組合連合会
開発部 管理課
大山 洋子 様

開発部 設計管理課
髙橋 祥吾 様