スーパーマーケット

株式会社エコス

助成率

1/2
  • 内蔵型ショーケース
取材店舗
TAIRAYA川口店(東京都八王子市)
取材店舗への導入機器R290(プロパン)
ドリンクショーケース2台
その他助成金利用店舗

導入スケジュール

2025年6月
助成金を活用したノンフロン機器の導入を検討
2025年8月
助成金申請
2025年10月
店舗改装にあわせた助成対象機器の導入
2025年12月
実績報告・交付請求の実施

関東地方を中心に「TAIRAYA」「エコス」など137店舗(2026年2月現在)を展開するエコスグループは、2050年度カーボンニュートラルに向けて、2030年度に温室効果ガス排出量を46%削減(2013年度比)する目標を掲げています。対策の一つとしてノンフロン機器への移行に取り組み、「新店舗及び冷凍機更新を伴う全面改装店舗の50%以上に自然冷媒機器を導入する」ことを目指し、2020年より取り組みを開始し、2025年度までに2店舗で導入。

長年にわたる環境への取り組みの一環として

エコスグループの「エコス」には、「Economical(資源を無駄遣いせず)/Ecology(環境に配慮しながら)/Economy(お客様にとってお買い得な商品の提供を心掛けます)」という3つの意味が込められています。「環境と健康にやさしい暮らし」をビジョンに掲げ、長年にわたり環境への取り組みを進めてきました。例えば、資源循環については、自社のリサイクルセンターで段ボールや発泡スチロール、お客様から回収した資源をリサイクルしているほか、食品残さを飼料・肥料として再利用するなど、高いリサイクル率※1を誇っています。

気候変動対策については、2050年度カーボンニュートラルに向けて、2030年度に温室効果ガス排出量を46%削減(Scope1,2を対象/2013年度比)することを目指しています。省エネ型の店舗設備や再エネ導入、太陽光パネル設置などに取り組みながら、売り場に欠かせない冷凍冷蔵機のノンフロン化も進めています。「新店舗及び冷凍機更新を伴う全面改装店舗の50%以上に自然冷媒機器※2を導入する」という目標に向け、2020年に環境省の助成金を活用して埼玉県の春日部中央店で初めて導入しました。今回TAIRAYA川口店(東京都八王子市)の改装に際しても導入を検討していたところ、機器メーカーを通じて東京都の助成金について知り、これが導入決定の後押しとなりました。

1 食品リサイクル率は89.7%で、食品リサイクル法の基本方針で設定された食品小売業目標値60%を上回る。

2 自然界の中に元々存在している物質を冷媒として使用(代表的なものでCO2、アンモニア、水、空気、炭化水素等)する冷凍冷蔵機器。

TAIRAYA川口店の助成対象機器(ショーケース)

規制が強化される中、先行対策に

フロンに対する規制強化が進む中で、今後企業はますます対応を迫られていくと思います。当社もこれまで、モントリオール議定書などで特定フロンや代替フロンの規制が強化されるたびに、後追いで対処してきたところがありますが、先行してノンフロン機器に切り替えていくことは規制対策としても重要です。

ノンフロン機器は、近年馬力や性能が向上した製品が増えていることや、工事や保守の技術も上がっていることなどから、導入しやすくなっていると感じます。また、省エネ型ノンフロン機器を導入することで、省エネ効果ランニングコストの削減が期待できます。こうした効果も計測しながら、導入を広げていきたいと思っています。

ノンフロン機器の導入については、店舗内にポスターを貼ってお客様にも発信しています。認知度はまだまだですが、今後お客様や株主・投資家の皆さまにアピールできる価値になればと願っています。

店舗内に掲示された「自然冷媒宣言」のポスター

導入決定を後押し 長期的な計画も立てやすく

ノンフロン機器の導入は、売り上げに直結する投資というわけではないので、会社としての決断も簡単ではありません。しかし、令和6年度から東京都の助成金制度の対象が、それまでの中小企業だけでなく大企業にも広げられ、運搬据付費も含めて2分の1の助成を受けることができるようになったので、これが活用できることは大きな後押しとなりました。今後は、内蔵型だけでなく、より費用のかかる別置型ショーケースも導入していければと考えています。

申請手続きは非常にスピーディーかつスムーズに完了し、申請から約2カ月で機器を導入できました。専門性や知見のある機器メーカーに申請書類の準備に協力いただいたことも大きかったと思います。また、本助成金は、申請から実績報告まで十分な期間が設定されていることから、各店舗の改装スケジュールに合わせて長期で計画しやすいのもメリットです。

 中小企業への助成率は3分の2

機器側面に貼られた、東京都の助成金に関するステッカー

まずはレジ前の小さな什器から 実績を積み重ねながら広げていく

ノンフロン機器の導入は相応の投資が伴うことから、社内決定に至るまでの様々な調整が必要です。最終的な決定権がある各部署と共に、店舗運営部への働きかけや協議を重ねました。そうした中で、TAIRAYA川口店ではレジ前のドリンク用ショーケース2台を設置しました。このように、投資金額や導入作業をコンパクトに抑えた形で「まずは小さく始める」のも第一歩として有効ではないでしょうか。導入実績を少しずつ増やしていくことで、他店舗にも広がり、全社的な導入につながっていくのではないかと感じています。

サステナビリティ推進委員会や店長会議など様々な機会で、導入実績を共有・発信しながら、社内での関心・認知を高め、各店舗に働きかけていこうと思っています。

助成対象機器(ショーケース)。画像右手前1台および左奥の1台の計2台。

「想い」や「熱」が周りを動かす

ノンフロン機器の導入を検討されている事業者へのアドバイス等

助成金によって投資を大きく抑えられるので、ノンフロン機器の導入時にはぜひ活用することをおすすめします。ただ、私自身としては「助成金が使えるから導入する」のではなく、「足元の地域の環境くらいは守っていきたい」という想いでやっています。身近なところでもスズメが減っているなど、環境の変化に危機感を抱いています。全社に働きかけながら導入を広げるためには、環境に対する意識やモチベーションがないと最終的には進んでいかないところがあります。そういう「想い」や「熱」が周りを動かし、その輪が広がっていけばいいなと思います。

(取材日:2026年2月3日  公開日:2026年3月25日)

環境への想いを語る中西さん

お話を聞かせてくださった方

株式会社エコス
開発部 建築・施設保全担当
中西 学 様