東京都環境科学研究所

次世代エネルギー

次世代エネルギー研究科は、都市のエネルギーの自立・分散化、省エネルギーの推進CO排出削減等を目指して、平成28年度から調査研究を開始しました。現在、再生可能エネルギーと水素の利活用、都有施設のスマートエネルギー化の推進等の研究を行っています。

主要研究課題

1.水素蓄電を活用したまちづくりに向けた調査・研究

 太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、COを発生ない長所一方、時間や天候などによって出力が変動するという短所があります。このため、再生可能エネルギーによる電力を有効に利用するためには、発生した電力を貯蔵して利用することが必要になります。

 本調査・研究は、再生可能エネルギーの電力で水素を製造、貯蔵し、必要なときに電力に戻して利用する「水素蓄電」という技術を建築物等へ適用するものです。水素蓄電は、蓄電池による電力貯蔵と比較すると、自己放電しない、大量貯蔵に適するといメリットがあります。

 平成30年度まではコンピュータによるシミュレーションが中心でしたが、令和元年度には、太陽光発電設備水素製造装置、燃料電池などから構成される水素蓄電実験システムを当研究所内に設置し、都有施設等や電力の自給が望ましい島しょ部への水素蓄電の導入を目指した実証的な研究に取り組んでいます。

本研究により開発した「水素蓄電エネマネ・シミュレータ」により、建築物への水素蓄電システムの導入シミュレーションができます。

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2.都有施設のスマートエネルギー化の推進に向けた調査研究

 都内における省エネルギー化の推進には、東京都自らの率先行動が必要です。本研究は、都有施設のエネルギー使用データの詳細な分析や、民間事業所との比較も行うことで、省エネ対策の推進阻害要因を明らかにし、都有施設のエネルギー使用量とCO排出の削減を目指すものです。

本研究の中では、都有施設での取組の効果検証等にも取り組んで行きます。


技術支援

1.都及び区市町村の職員への技術支援

【省エネルギー及び再生可能エネルギーに関する研修】

 省エネルギーや再生可能エネルギーに関する施策の立案自らの施設における取組の推進に必要な能力の維持を図ることを目的に研修を行っています。

参考URL

・水素社会の実現(東京都環境局HP) https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/hydrogen/index.html

・ゼロエミッション都庁行動計画 (東京都環境局HP)https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/own_efforts/cat10111.html