東京都環境科学研究所

評価結果 H21-2-5

平成21年度第2回外部研究評価委員会 継続研究の事前評価結果

研究テーマ
光化学オキシダント対策の効率的な推進に関する研究
研究期間 22年度 ~24年度
研究目的  発生源におけるラジカル計測、光化学反応によるVOCの変質、窒素酸化物の組成変化の要因等について検討することを目的とする。また、VOC対策としてのガソリン蒸発ガス実態調査を行う。
研究内容 (1)オゾン生成ポテンシャルによるVOC成分毎の寄与の評価(首都大と共同研究)
・自動車排出ガス及び固定発生源排ガスのラジカル寿命測定(首都大:ラジカル測定、環研:VOC測定)
(2)環境中VOC変質調査
・都内2地点におけるVOC濃度測定(夏期は埼玉県1地点追加)
・チャンバー試験によるVOC濃度変化の測定
(3)NO/NO2濃度比の変化がOx濃度に及ぼす影響
・自動車トンネルにおける一次排出NO2割合の調査
(4)ガソリン蒸発ガス実態調査
・ガソリンの組成分析
・給油所のガソリン蒸発ガス排出量の推計
事前評価 A2名、B3名
評価コメント及び対応 ・1つのテーマで行なうには無理があるようなものが含まれていると思われるので、研究事項ごとに研究責任者を決めてはどうか。
・光化学大気汚染は、依然として高いレベルにあることから、主要な大気汚染問題の1つとしての地位が保たれている。そのため本研究テーマの重要性も、そのまま継続されているといってよい。
・21年度が最終年度として3年間進められてきた中で、多くの成果が挙げられていると評価できるが、まだ課題が多く残されていることから、さらに3年間の研究継続を決定されたことは、機関の方針として高く評価できる。
・継続の3年間では、他研究機関との連携の強化を図ることによって、よりレベルの高い研究成果が上がることが期待できる。
・近隣の各県の研究機関でも同類の目的の研究が進行中であることから、密な情報交換を図ることで、より効率的に研究を進められると考えられるので、是非今後積極的に取り組んでほしい。
・近隣研究機関に対して、当研究所が先駆的な位置にあることから、指導的な役割も果たせるものと期待できる。
・チャンバー実験の条件設定には、種々の制約があると思われるが、実大気試料のチャンバー実験は技術的困難度が高いことから、事前に十分な検討を重ねた上で実験を実施されるようお願いしたい。
・難しい問題に様々な角度から長期的に取り組んでおり、これまでの蓄積の上に意義のある研究事業を推進している。
・シミュレーションでの他の自治体との連携があまりないことは残念である。理解を深め実用性を増して応用を図る上でも、モデル作成に取り組むこと自体は重要な意義を持つと思うが、自治体の境界を越えて長距離輸送される対象を扱うだけに影響の及ぶ範囲でしっかり連携をとった研究体制を望む。
・未解明なVOC発生源等について、基礎研究を着実に積み重ねている点は評価することができる。
・未知成分の探索について、この問題へのアプローチの仕方や調査方法等を再度検討する必要があるのではないか?
・継続研究③と密接に関係しているので、連携を図ることが重要である。
・できるだけ具体的な光化学オキシダント対策を示すことが重要である。
⇒他自治体とは情報交換を密に進めていきたいと考えます。
⇒チャンバー試験については、合成大気試料から行うことを検討します。
⇒シミュレーションモデルの実施は都独自で行いますが、特に発生源情報は他自治体、環境省とも共有化を進め、無駄のないように進めたいと考えています。
⇒未知成分の探索は21年度に機器の整備を行ったので、22年度に本格実施します。そのうえで方向性を検討したいと考えます。
⇒継続研究③とも調査を共通化する等連携を図っていきたいと考えています。
⇒まずは影響が大きく、対策効果が期待できるガソリン蒸発ガスを調査対象としています。