東京都環境科学研究所

有機フッ素化合物の農作物への濃度実態の把握に関する調査研究(2025-2027年度)

令和7年度外部研究評価委員会 新規研究の事前評価

研究テーマ
有機フッ素化合物の農作物への濃度実態の把握に関する調査研究【新規】
研究期間 令和7~9年度
研究目的 上記の背景を受けて、環境局、産業労働局、東京都農林総合研究センターと連携して、PFOS等による農作物への影響を確認し、PFOS等の農作物に関する都民の不安払しょくを図る。
研究内容
  • PFOS等による農作物への影響を確認するため、以下及び別紙のとおり処理する。
  • (1) PFOS等を含有する水の調製
  • (2) PFOS等分析の実施
  • (3) その他
事前評価 A:優れている      1
B:普通         4
C:やや劣っている
D:劣っている
評価コメント及び対応
  • 制約条件等あると思いますが、関係機関と協力して研究を進めてください。
  • 農作物の有機フッ素化合物への移行について土壌含有量、灌水濃度の計測と合わせて基礎的に解明するための研究計画が適切に設定されていると思われます。
  • 【質問】本研究のように環境汚染物質を使用する実験を実施するにあたり、倫理規定や周囲環境を汚染しないような配慮に関する取り決めなどは存在するのでしょうか。
  • 【回答】本ご指摘いただいた内容に関して決まった規定はないのですが、これまで関係機関と相談を重ね、周辺環境を汚染しないように実験は屋内実験室の人工気象器内で実施し、PFOS等含有水や土壌は実験後全て回収し、専門の産業廃棄物業者へ処分を委託することとしています。
  • 有機フッ素化合物は近年関心が高い問題ですので、結果をどのように公表するかも含めて取り組んでください。
  • 非常に関心が高い問題ですが、科学的な結果を公表するだけではうまく伝わらない場合があります。リスクコミュニケーションの専門家とも連携して、どのように伝えると効果的科についても検討してください。
  • 新たなテーマなので、対策も含めた長期の計画があるとわかりやすかったように思います。
    各機関の役割分担は明確でよいと思います。
  • 非常にセンシティブな情報なので、データ公開方法なども十分に検討してほしいと思います。
  • 時宜を得た課題であり、実施体制も適切である。
    汚染地下水・土壌の処理として、植物による浄化(ファイトレメディエーション)も検討の価値があるのではないでしょうか。