東京都環境科学研究所

有害化学物質によるリスク評価及びその危機管理に関する研究(2026-2028年度)

令和8年度外部研究評価委員会 新規研究の事前評価

研究テーマ
有害化学物質によるリスク評価及びその危機管理に関する研究【新規】
研究期間 令和8~10年度
研究目的 我が国において使用されている数万種類以上の化学物質の中には、性状や毒性、使用状況からみて、人の健康や生態系に対し有害性を持つものが含まれており、大気、水質等の汚染が懸念されている。こうした化学物質による環境リスクを低減していくためには、環境実態の把握及び排出源の解明が必要である。そこで、都内において環境影響を及ぼす可能性のある化学物質を選定し、環境実態調査を通じて排出源や環境リスクの解明を進め、低減に向けた管理手法について提言を進める。
研究内容
  • (1)化学物質環境実態調査(環境省受託事業)
  • (2)要調査対象物質の選定及び環境調査・分析の実施
  • (3)環境リスク評価の実施
  • (4)事故・災害時における分析体制等の構築
事前評価 A:優れている    5
B:普通       1
C:やや劣っている  
D:劣っている    
評価コメント及び対応
  • 事故・災害時における分析体制等の構築は重要ですので、国環研や隣の県や市の環境研究所などと協力してすすめてください。
  • 下水に流入する排水や河川流出する難分解性有機物については、以前から人が摂取する薬由来と言われている。人体内で分解されない薬は、排水に流出する。リドカインとラモトリギンも同様で、使用量が増えれば濃度は上がるものと思われる。現時点では基準値以下であること把握された。リデュースは見込めず今後は発生量がさらに増加するとはいえ、排水処理されることで流出を削減できているので、今後の課題はオルメサルタンであるかもしれない。
  • 東京においては水害時における化学物質流出の未然防止が特に必要である。
  • 将来的には、都市の縮小によって人が住まないエリアを造ることも考えられる。
  • 夾雑物を多く含む試料を分離しないで測定することができれば便利だ。
  • 気候変動による水害など、複合的な環境問題としても重要な課題であると認識しています。さらには、首都直下型地震など広域的に被害が及ぶ災害発生の可能性もあり、災害リスクの高い地域や事業所の特定だけでなく、避難や防災の観点からも研究として示せることを検討して、取り組んで下さい。
  • わかりやすく、かつ、不必要に住民や地域を不安にさせない成果発信のあり方も是非検討して下さい。
  • 事故・災害時における分析手法については、課題を整理して水平展開されることを期待します。
  • 要調査物質の実態解明とリスク評価についての早期の進展を期待しています。
  • さらなる分析法の改良及び定性精度の向上についての計画は、有害化学物質の危機管理政策への展開のために大変重要であると考えます。
  • 来年度以降も分析機器のデータベースの拡充など、スクリーニング分析の可能範囲を拡大されることを期待いたします。